三越伊勢丹ホールディングス(HD)は6月、子会社を通じてIoT(モノのインターネット化)端末の開発・製造・販売およびロケーション情報解析事業を展開するアドインテ(京都、十河慎治・社長)に出資した。出資金額や比率は非公表。三越伊勢丹HDの一部店舗に、アドインテが開発したIoTセンサー「AIビーコン」を導入し、時間帯ごとの店舗の入店客数などのオフラインデータを蓄積・分析する。その結果をもとに、アドインテとの業務提携も検討する。
出資を行った子会社の三越伊勢丹イノベーションズは、ベンチャー企業へ出資するコーポレートベンチャーキャピタルとして16年に設立。これまで、家計簿アプリのマネーフォワードやレストラン予約・決済サービスのポケットメニューに出資しており、アドインテが5つ目の出資案件となる。「AIビーコン」で店頭のオフライン情報をデータ化・解析し、適切なタイミングでのデジタル広告の配信などに活用し、本業とのシナジー創出を模索する。