ファッション
連載 NYコレクション

「ヴェトモン」流長袖ブラブラは流行る?

 ニューヨーク・ファッション・ウイークが終了しました。マイナス18度という記録的な寒波に見舞われたり、雪が降ったりしましたが、ショー自体は滞りなく進んでいきました。ショーが終わればすぐ帰国、というわけではなく、展示会取材が待っています。ショーをしていないブランドのコレクションをチェックしに行ったり、ショーで発表しているブランドでも、素材やサイズ感などを確かめたりするためです。

 今シーズンは、連載の1回目と2回目でファッション・システムが変わる!という話題に触れましたが、ショーも終わったことですし、ゆるいレポートでお届けしようと思います(笑)。

 「シー ニューヨーク(SEA NEW YORK)」というブランドの展示会に行ってきました。シンプルな中にもちょっとひねりのあるデザインや、手の届きやすい価格帯で日本でもセレクトショップで売り上げを伸ばしているブランドです。オフィス兼自宅に向かうとデザイナーのショーン・モナハンが出迎えてくれました。彼は日本のことをよく知っているので、日本の少子化について憂い、その原因は「日本に終電があるからだ!ニューヨークは終電がないから男性は遅くまで女性を誘えるのに!」と言って嘆いています。そこでそのメッセージを込めたTシャツを作ってしまったそう。展示会で真剣な顔でそのプリントを見せてくれました。“NO LAST TRAIN MORE BABIES”と書かれているこのTシャツは、これから発売になるそうなので、お店で見かけた方は、彼の熱い思いを思い出してください(笑)

 ショーンは日本が大好きですが、今シーズンも日本のエッセンスをコレクションに取り入れたブランドがありました。「スリーワン フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」の着物ディテールや、リアーナが「フェンティ プーマ バイ リアーナ(FENTY PUMA BY RIHANNA)」で発表した、ウエアに書かれた“秋の冬”や“コレクション”などの日本語、さらにリタ・オラは、「アディダス」とコラボし、日本の芸者をテーマに「アディダス オリジナルス バイ リタ・オラ(ADIDAS ORIGINALS BY RITA ORA)」コレクションを発表しました。これまで国内では日本モチーフは売れないと言われてきましたが、日本人が今後外国人から見た日本をクールと思うようになるのか、気になるところです。

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 また、コレクションでは、袖の長いブラウスやコート、スエットなどのオンパレードでした。すでにストリートではパリの注目ブランド「ヴェトモン(VETEMENTS)」の袖の長いスエットを着ている業界人を多く見かけましたし、ブロガーのキアラ・フェラーニもさっそく自分のインスタグラムで「ヴェトモン」の黒のパーカを着用した写真をアップしています。ショーの後、ソーホーエリアにあるセレクトショップ「ザ・アパートメント バイ ザ ライン(THE APARTMENT BY THE LINE)」や「トトカエロ(TOTOKAELO)」といった注目のお店をのぞくと「ヴェトモン」のコレクションがずらり!台風の目になっている「ヴェトモン」は注目しないと!と改めて思いました。

 これからロンドン、ミラノ、パリとコレクションは続いていきます。どんな話題が飛び込んでくるのか楽しみです。
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