トッズ・グループ(TOD’S GROUP)の2018年1〜6月期決算は、売上高が前年同期比1.3%減の4億7690万ユーロ(約615億円)、営業利益は同11%減の4660万ユーロ(約60億円)、純利益は同2.8%減の3370万ユーロ(約43億円)で減収減益となった。ただし、売上高は現地通貨ベースでは同1.8%増で、為替変動の逆風による減収だった。
売上高をブランド別に見ると、「トッズ」が同3.4%減の2億5620万ユーロ(約330億円)、「ホーガン(HOGAN)」が同6.5%増の1億520万ユーロ(約135億円)、「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」は同2.3%減の9040万ユーロ(約116億円)だった。
製品別ではフットウエアが同0.7%減の3億8370万ユーロ(約494億円)、レザー製品とアクセサリーが同3.7%減の6550万ユーロ(約84億円)だった。
地域別では、本国イタリアで同4.8%減の1億3830万ユーロ(約178億円)だったが、それ以外のヨーロッパ市場は同4.7%増の1億2490万ユーロ(約161億円)と好調で、香港、マカオを含む中国市場は同0.6%増の1億910万ユーロ(約140億円)で現地通貨ベースでは同6.3%増と堅調だった。
ディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)会長兼最高経営責任者はこの結果について「現地通貨ベースでは売り上げは回復しており、われわれの戦略が機能し始めていることを示している」と語った。
同グループはECサイトも強化中だ。このほど12年末から同グループのECサイトを手掛けているイタリアンタッチ(ITALIANTOUCH)社を関連会社ディエゴ・デッラ・ヴァッレ& C.から2500万ユーロ(約32億円)で買収することに合意した。エミリオ・マチェラリ(Emilio Macellari)最高財務責任者は現在のECの売り上げは全体の4~5%にすぎないが、過去3年でイタリアンタッチ経由の売り上げは20%以上の成長率を達成しているとし、ECサイトを自社で運営することにより顧客のニーズを見極め、シームレスかつ効率的にビジネスを展開できると語った。「数年後にはECの売り上げは少なくとも全体の10%を占めるだろう」と期待を寄せている。