米ロサンゼルス発のセレクトショップ、フレッドシーガル(FRED SEGAL)は9月に台湾の台北、マレーシアのクアラルンプール、スイスのチューリヒとベルンに新店舗をオープンする。新店舗オープンは、約1年前にオープンしたロサンゼルスのサンセット・ブールバード店以来だ。また、スイスへの出店でヨーロッパ初進出を果たす。
ポール・ブラム(Paul Blum)前最高経営責任者(CEO)は2014年時点で、5〜7年以内に米国内外に10店舗構えるとしていたが、その後フレッドシーガルは事業を再調整し、サンタモニカと日本の横浜の店舗を閉店して、1号店のロサンゼルスのメルローズ・アベニューの店舗ビルを売り出すに至った。しかし16年にCEOに就いたアリソン・サメック(Allison Samek)のもとで成長路線に軌道修正し、今後5年間で約20店舗オープンを目指す。
スイスではチューリヒに2店舗、ベルンに1店舗をオープンするが、いずれもスイスの百貨店グローブス(GLOBUS)との提携で同百貨店内にショップインショップを構える予定だ。ブランドは「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」「ティビ(TIBI)」「アピース アパート(APIECE APART)」「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」などをそろえる。
クアラルンプールには、ショッピングモールの1ウタマ(1UTAMA)内にカフェを併設した広さ約300平方メートルの店舗をオープンする。ブランドは「スビ(KSUBI)」「メイド ウォーン(MADEWORN)」などの独立系ブランドから、「タヴィア(THAVIA)」「クレト(KULET)」などのマレーシアブランドをそろえる。
台北の旗艦店は広さ650平方メートルの2層構造で、「マルニ(MARNI)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「アレッサンドラ リッチ(ALESSANDRA RICH)」「アーダーエラー(ADER ERROR)」などのブランドをそろえる。
各都市の店舗で扱うブランドは、現地のパートナーからのフィードバックをもとに決めたという。ジョン・フライアソン(John Frielson)=フレッドシーガル社長は、「現地パートナーは、われわれのラグジュアリーでありながらリラックスしたカリフォルニアスタイルを歓迎しつつ、フレッドシーガル的視点を交えながらフィードバックをしてくれた。ロサンゼルスでの影響力はあると思っていたが、その影響力の強さと現地での認知度の高さには驚かされた」と語る。
フレッドシーガルは、米国2店舗目となるマリブ店を来春オープン予定だ。なお日本事業は、ナノ・ユニバース(NANO UNIVERSE)前社長の藤田浩行氏が17年8月に個人で買収し、フレッド シーガル ジャパンを設立。藤田氏は社長に就任した。現在は代官山と神戸に店舗を構えている。