2014年7月に山形県鶴岡市にオープンした美容室「シー(SHE.)」は毎年、東京の新進写真家とコラボしたビジュアルを制作するなど、積極的にクリエイティブ活動を行っている。8月27日には、写真家の石田真澄が撮影を担当し、モデルにモトーラ世理奈、弓ライカ、葉弥、戸畑心を起用したビジュアルブック「she.」を発売する。そのクリエイションにかける思いをアヤカ「シー」クリエイティブディレクターに聞いた。
WWD:今回の石田さんをはじめ、これまで小浪(次郎)さん、東海林(広太)さんといった、新進の写真家とコラボしてサロンのビジュアル撮影を行っているが、そのきっかけは?
アヤカ:もともと小浪さんの写真が好きで、14年に店を出す前から「この人に写真を撮ってもらいたい」と思っていたんです。たまたま私の弟とつながりがあり、それでお声掛けさせていただきました。オープン1年目はタイミングが合わなくて、2年目にようやく実現しました。その時に衣装のスタイリングをしてくれたのが東海林さんで、3年目はその東海林さんに写真をお願いして、当時まだ高校生だった石田さんにはその時に作った写真集の別冊のコラージュを担当していただきました。4年目は石田さんに写真と動画を、5年目の今年は石田さんと共にビジュアルブック「she.」を制作しました。全て一からという訳ではなく、人とのつながりでお願いしています。
WWD:山形にいながら東京をベースにしているクリエイターを起用する理由は?
アヤカ:東京だからというのは特に意識していないです。ただ、自分たちがやってみたいと思う人がたまたま東京にいたからですね。サロンの場所も山形だからとか、東京だからとかにはこだわっていなくて、自分が好きな場所で好きなことをやりたいという思いだけです。今は山形の海側にある湯野浜という所でお店をやっているのですが、この場所から見える景色が好きで……。街の中心地からも少し離れているんですが、この場所でやろうと決めました。おかげさまで、今は市外や県外からもお客さまが来てくださるようになりました。でも、山形だけにこだわらず東京でも仕事をしていければと思っています。あせらずに自分のペースでやっていきたいです。
WWD:今回なぜビジュアルブックを作ろうと思ったのか?
アヤカ:これまでの4年間の集大成として何か形に残したいと、作りました。モデルにはこれまでビジュアル撮影でお世話になった葉弥さん、弓ライカさん、モトーラ世理奈さん、戸畑心さんの4人を起用したのですが、彼女たちの10代後半から20代前半にかけての多感でキラキラした時期のその一瞬をずっと残しておきたいという思いもありました。撮影は去年の夏から秋にかけて、地元の湯野浜周辺と東京で行いました。手書きのインタビューがあったり、衣装と私服どちらでも撮影していたりと、“今の”彼女たちが感じる憧れや、ありのままの彼女たちを感じられる1冊になっています。
WWD:8月27日には東京でビジュアルブックの発売イベントを行うが?
アヤカ:よりたくさんの人に見てもらいたいという思いもあって、今回「she.」の発売に合わせて東京でイベントを開催します。当日は石田さんや撮影に協力してくれたモデルさんにも来てもらう予定です。
WWD:これからも毎年ビジュアル制作は続けていく?
アヤカ:そうですね。こういった活動は長く続けていくことが大切だと思いますし、まだまだ一緒にお仕事したい人も多くいるので、これからも続けていくつもりです。来年お願いしたい人も、もう決めています!
■「she.」リリースイベント
日程:8月27日
時間:17:30〜21:30
場所:ライトボックススタジオ青山
住所:東京都港区南青山5-16-7