「ニナ リッチ(NINA RICCI)」は、「ボッター(BOTTER)」を手掛けるデザイナーデュオ、ルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)を新アーティスティック・ディレクターに任命した。3月に同ブランドを去ったギョーム・アンリ(Guillaume Henry)前クリエイティブ・ディレクターの後任だ。2人のファーストコレクションは2019年プレ・フォールシーズンに発表され、19-20年秋冬コレクションは3月に開催予定のパリ・ファッション・ウイークで披露される予定だ。
「ニナ リッチ」を擁するプーチ(PUIG)のホセ・マニュエル・アルベサ(Jose Manuel Albesa)=ブランド、マーケット&オペレーションズ・プレジデントは「2人は歴史あるフェミニンな『ニナ リッチ』にクールで現代的なエッジさを加えてくれるだろう。2人のブランドビジョンを反映したスケッチ画を見たが、これはエボリューション(進化)ではなくレボリューション(革命)だと感じた。2人のクリエイションはポエティックでプレイフルで大胆。カリビアン的感覚も持っている彼らはタイミング的にもこのブランドにぴったりだった」と期待を寄せる。
ボッターとヘレブラーは「『ニナ リッチ』を作り上げている新鮮さ、フェミニニティー、そして厳かさにとてもインスパイアされている。エフォートレスだが洗練され、強くポジティブなわれわれの時代を反映した新たなブランド精神を作りたい」と語った。
オランダのキュラソー島出身のボッターとドミニカ共和国の島で生まれ育ったヘレブラーが手掛けるメンズブランド「ボッター」は2人の背景をもとにしたカリビアン的なデザインで知られる。4月に開催されたイエール国際モードフェスティバル(Hyeres International Festival of Fashion and Photography)ではファッション部門のグランプリを獲得し、18年「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」でもファイナリストに選ばれた。2人は9月にアントワープからパリに拠点を移す。
フレグランスブランドを多く抱えるプーチは6月に「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」を買収したばかり。フレグランスだけでなくファッションにも大きく力を入れるプーチの今後の動きに注目だ。