故フランカ・ソッツァーニ(Franca Sozzani)伊「ヴォーグ(VOGUE)」前編集長の息子で映画プロデューサーのフランチェスコ・カロッツィーニ(Francesco Carrozzini)の最新作「X-Ray Fashion」は、VR(仮想現実)でファッション業界のダークサイドにフォーカスする。同映画は8月29日から9月8日まで開催中の2018年「ベネチア国際映画祭(Venice Film Festival)」で上映される予定だ。
カロッツィーニは同映画で「ファッションそのものを批判するのではなく、ファストファッションや環境や人々への影響、発展途上国の労働環境など、ファッションのある一面を容赦なく暴き出す」と語る。
同映画はオランダのVRプロジェクト企業、マンド(MANND)が企画し、カロッツィーニが監督を、マイクロソフト(MICROSOFT)共同設立者で実業家のポール・アレン(Paul Allen)の制作会社ヴァルカン プロダクションズ(VULCAN PRODUCTIONS)が制作を手掛けた。イタリアの繊維企業、アルカンターラ(ALCANTARA)や気候変動に対する世界提携プログラムのコネクトフォークライメット(Connect4Climate)、世界銀行グループ(World Bank Group)などが協賛している。
フォトグラファー、映像作家として活躍していたカロッツィーニは16年9月に自身の母を題材にしたドキュメンタリー映画「フランカ・ソッツァーニ:伝説のVOGUE編集長(Franca: Chaos and Creation)」で映画監督デビューを果たした。カロッツィーニはアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ」編集長の娘ビー・シェイファー(Bee Shaffer)と7月に結婚したばかりだ。今後については、ジョー・ネスボ(Jo Nesbo)著のスリラー小説「真夜中の太陽(Midnight Sun)」を原作とした映画を19年に公開予定だという。