百貨店大手5社の8月度売上高(既存店ベース)は、そごう・西武を除く4社が前年実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比4.8%増、阪急阪神百貨店が同6.7%増、大丸松坂屋百貨店が同3.4%増、高島屋が同1.5%増、そごう・西武が同0.4%減だった。全社が前年を下回った7月度から一転、ラグジュアリーブランドや化粧品の引き続きの好調や、猛暑によるサングラスやパラソルなどの夏物雑貨が動いた影響で、好転した。
下旬の台風や、前年に比べ休日が1日減の影響があったものの、各社押し並べて順調に推移した。三越伊勢丹の基幹3店舗計では「婦人服は前年比とほぼ同率だった。その中では、ワンピース(同8%増)、スカート(同4%増)が伸びた。一方、紳士は同5.4%増となり、スラックス(同7%増)、ドレスシャツ(同2ケタ増)、Tシャツ(同15%増)が好調だった」(広報)と語る。さらには、「ラグジュアリーブランドや化粧品が変わらず伸長し、ラグジュアリーでは秋物、特にセーターが動いた」という。
阪急本店は、婦人服が同13%増と2ケタ成長となった。「前半はワンピースやUV対策の化粧品に加え、パラソル(同37%増)、サングラス(同29%増)、サンダル(同11%増)と雑貨が好調。中旬以降は、モード婦人服(同24%増)を中心に、秋冬のコートなど重衣料の動き出しが良かった」(広報)。
免税売上高は引き続き伸長した。阪急阪神百貨店が同約2割増、高島屋が同24.2%増、大丸松坂屋百貨店が同20%増、そごう・西武が同約15%増、三越伊勢丹(基幹3店舗)が同9.7%増だった。