原宿・キャットストリート沿いに、女性ディレクターによる注目セレクトショップが今秋オープンした。ワンオーが運営し、同社の神谷温子が手掛けるハーサイド(HERSIDE)だ。ジュエリー、生花や花器、ウエアなど、女性目線で集めた生活を豊かにするアイテムがそろう。同じビルには、エリ(eri)が率いる古着店、デプト(DEPT)の新店も同時にオープンし、両店で幅広い層の女性を集めそうだ。
ハーサイドはビルの2階にあり、同じフロアには、ワンオーが運営するストリートテイストのショップ、カンナビスがある。売り場面積は約35平方メートルで、ネイビーの壁やピンクの什器をポイントにしたモダンな空間だ。
神谷は、もともとアッシュ・ぺー・フランスでジュエリーショップのドラマ アッシュ・ぺー・フランス(DRAMA H.P.FRANCE)を立ち上げから担当していた人物。ジュエリー関連の知識やネットワークを生かし、「マイコ ナガヤマ(MSIKO NAGAYAM)」「ソイル(SOIL)」など、個性的なジュエリーブランドを集めた。10万~20万円台のジュエリーとともに、手に取りやすい雑貨類も充実している。大ぶりイヤリングが人気の「ザ・ダラス(THE DALLAS)」とは、ベルト(2万3000円)やアームベルト(1万2000円)を別注で作り込んだ。
生花は、越智康貴が主宰し、表参道ヒルズに店を構えるディリジェンスパーラー(DILIGENCE PARLOUR)がショップインショップとして出店。生花と羽根や貝殻、石などを組み合わせたアレンジメントを提案する。「毎朝服を選ぶのは生活の基本で、それに合わせてジュエリーを選ぶことも皆やっている。さらに、毎日花を生けるような心の余裕のある暮らしが、今の時代のラグジュアリーだと思う」と神谷。東京芸大出身というアーティストによるオブジェのような花器も買い付けた。
ウエアは、パジャマ感覚で着られる「バナナタイム(BANANATIME)」のシルクシャツなど。「ザ・ダラス」とは、ウエアでも別注商品を企画している。他、ベトナム製の食器などもそろえる。
神谷は、大阪・梅田近くの中崎町でワンオーが運営するユニセックスのセレクトショップ、ナカザキ オー ハイツの一部もディレクションしている。ハーサイドは、より女性らしい、神谷のパーソナルな世界を感じる店作りが特徴だ。
デプトの新店、デプト キャットストリート(DEPT CATSTREET)は同じビルの3階にある。古着のリメイク商品が充実している点がポイントで、ボタンダウンシャツをリメイクしたパラシュートシャツや、チュールスカートをもとにしたトップスなど、“世界に1つしかない”アイテムをそろえた。他の古着店が扱わないようなダメージ品にあえてフォーカスし、これまではECのみで展開していた“スリフトショップ”の商品も導入した。
デプトと同フロアには、ワンオーが運営するギャラリースペースもある。2店のオープンに合わせては、「ヨシコ クリエーション(YOSHIKO CREATION)」のアーカイブ展を行った。