イギリスのファッションメディア「ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion以下、BoF)」は、世界を代表するファッション業界人500人「BoF500」の2018年版を発表した。17年版で選ばれた人たちをベースに、今年は新たに101人が加わり、そのうち日本人はモデルの秋元梢、コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)で「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」を手掛ける二宮啓デザイナー、海外を拠点に活動するメイクアップアーティストのカナコ・タカセ(Kanako Takase)の3人が選ばれた。
日本の“イットガール”として紹介される秋元は、「ジバンシィ(GIVENCHY)」や「ケンゾー(KENZO)」などの広告やショーに起用されてきた。今年俳優の松田翔太と結婚したこともあり、彼女の新たな一面に海外からも注目が集まっている。二宮デザイナーは青山学院大学文学部仏文科、アントワープ王立芸術学院ファッション科を卒業後、コム デ ギャルソンに入社。12年から「ノワール」を手掛ける。今年、「モンクレール(MONCLER)」とのコラボプロジェクトで“6 モンクレール ノワール ケイ ニノミヤ”を発表した。
東京生まれのメイクアップアーティスト、タカセは、07年にバンタンデザイン研究所ヘアメイク学科を卒業。翌年に渡米し、09〜11年にパット・マクグラス(Pat McGrath)やグッチ・ウェストマン(Gucci Westman)らに付き、キャリアをスタート。最近は、米・英・中・伊「ヴォーグ(Vogue)」や「Wマガジン(W magazine)」「インタビュー(Interview)」の編集ページやキム・カーダシアン(Kim Kardashian)が表紙を飾った「BoF」18年春夏号表紙、「リック・オウエンス(RICK OWENS)」の広告ビジュアルを手掛けた。
3人の他、17年版に続き18年度「BoF500」にも選ばれた日本人は、信田阿芸子JFW国際ディレクター、阿部千登勢「サカイ(SACAI)」デザイナー、佐々木啓之トゥモローランド代表取締役会長、高橋盾「アンダーカバー(UNDERCOVER)」デザイナー、渡辺三津子「ヴォーグ ジャパン(VOGUE JAPAN)」編集長、セレクトショップのグレイト(GR8)の久保光博・社長、J.フロント リテイリングの山本良一・社長、フェイクトーキョー(FAKE TOKYO)の柳翔吾、スタイリストの野口強、「アンブッシュ(AMBUSH)」を手掛けるVERBAL&YOON。
「BoF500」は、2兆4000億ドルのファッション市場に影響を与える人を毎年500人選ぶ「BoF」独自の指標。前年度の選出者をベースに、毎年何百もの推薦者を加えて、「BoF」のエディターが分析し、選出している。