「プラダ(PRADA)」でレザーグッズのデザイナーとして経験を積み、02年から「グッチ」でバッグ担当を経て、05年にはウィメンズのクリエイティブ・ディレクターに就任したフリーダ。初めてデザイナーを志した時から、「グッチ」で仕事をするのが夢だったという。先日、同ブランドとの契約を更新したそうだ。「この10年間はあっという間だった。満足のいく仕事も、そうでない仕事もあったけれど、今では、ブランドをエレガントで洗練されていながらもブルジョア的要素を兼ね備えた世界に導くため、進むべき道が見えてきた」と話す。
「メイクはスタイル、そして私たちのデザインを完成させる大切な要素」として、9月にはブランド初のカラーコスメを発表する。将来的にはホームラインも視野に入れているようだ。最初のステップとして昨年、イタリアの伝統的な高級陶器ブランドの「リチャードジノリ」を買収した。
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フリーダは、ブラジル市場への注力についても語った。現地では「グッチ プルミエール」の需要が伸びており、メンズスーツのオーダーも多い。クチュールラインは、現在は「ビジネスというより、イメージ構築の一手段。でも体制が整い次第、拡大することも考えている」という。5月には、サンパウロで「グッチ」アーカイブの展示会を開き、リオデジャネイロではフリーダ本人が学生に向けた講義を行なうなど、南米におけるブランドの存在感を強めようとしている。
今年は、「グッチ」が日本に進出して50周年を迎える。10月に行なうパーティは、来日するフリーダが主催。また、モスクワ旗艦店のオープニングや、マイアミでニューヨーク・タイムズ主催の国際ラグジュアリー協議会でスピーカーも務める。デザイナーとしてだけでなく、「グッチ」の顔として精力的に活動を続ける。