「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」といえば、「ロエベ(LOEWE)」も手掛けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)のブランドであり、ロンドン・ファッション・ウイークの必見の1つであることは言わずもがな。ノマドで知的なムードは「ロエベ」と共通しつつも、「ジェイ ダブリュー アンダーソン」はよりカジュアルで若々しいイメージだったのが、今季は今まで以上に洗練され、エレガントな感覚が強まった印象だ。
恐らくそれは、ビーズを通したマクラメ編みや細かなレースなど、手の込んだテクニックをふんだんに取り入れているから。麻やコットンなどのラスチックな素材で見せるリラックスしたムードはいつも通りでも、細かな手仕事によってそこに迫力が加わる。
一方で、もちろんファッション好きキッズたちの間で話題になりそうなアイテムもしっかり仕込んでいる。その1つが厚底の編み上げスニーカー。この間、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボレーションを継続しているが、それの最新版かと思われるアイテムだ。
1つのテーマの中で、手を変え品を変えの計53体を発表。ウィメンズ単独ショーとしてはこれまでよりもルック数が多いが、アイデアの引き出しが多く、そしてそれを具現化するだけの力があるため全く飽きない。「ジェイ ダブリュー アンダーソン」でこれだけ凝ったテクニックを取り入れるのなら、メゾンが持つラグジュアリーな素材や生産の背景を生かせる「ロエベ」は更にパワーアップするのでは、と期待が高まる。