高島屋の新・都市型ショッピングセンター「日本橋高島屋S.C.」が25日、開業した。どんよりとした曇り空で悪天候も心配される中だったが、オープン直前になると、地下鉄直結のエントランスは約1000人の来場客が埋め尽くした。予定より15分前倒しの10時15分に開店すると、客たちは目当ての店舗に足早に向かった。
日本橋地域の若い世代の人口急増を受け、彼らを主たるターゲットに据えた新館。朝早くから開くデリやベーカリーなどが充実する1階では、さっそく健康志向のサラダなどを手に取るワーカーたちの姿も見られた。仕事の合間を縫って駆け付けたという30代の男性会社員の目当ては、「ジャーナルスタンダード ファニチャー(JOURNAL STANDARD FURNITURE)」など2、3階のファッションフロアのテナント。「ネットメディアでテナントの情報を知って興味を持った。のぞいてみたいような店がそろっているし、本館よりも若者が気軽に入りやすい雰囲気」と印象を話した。
一方で高島屋の古参客の姿も多く見られた。台東区から訪れた60代の主婦2人は、共に「20年来の高島屋ファン」で、この日もオープン前の列に付いた。「これといった目当ての店は特にないが、色々回ってみるつもり。なんたって高島屋だから、きっと楽しい」と笑顔を見せた。
開業前にはテープカットセレモニーが1階正面エントランスで開催され、 運営する木本茂・高島屋社長、女優の杏らが登壇した。