三井不動産は9月28日、東海エリア初出店になる「ららぽーと名古屋みなとアクルス(以下、ららぽーと名古屋)」をオープンする。約5万9500平方メートルの店舗には東海エリア初となる「蔦屋書店」を筆頭に、「RHC ロンハーマン(RHC RON HERMAN)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「A|X アルマーニ エクスチェンジ(A|X ARMANI EXCHANGE)」「ディーゼル(DIESEL)」などの高感度ブランドを導入する。ただ、名古屋を中心にした東海エリアは、名古屋市内だけでもイオンモール系列の7つの大型モールがひしめくSC激戦区で、「ららぽーと名古屋」から車で15分ほどの距離にも2014年に開業したばかりの大型ショッピングモール「イオンモール名古屋茶屋」(店舗面積:約7万5000平方メートル)がある。対抗策について篠塚寛之・三井不動産商業施設本部リージョナル事業部長は「蔦屋書店や『RHCロンハーマン』などの名古屋初のライフスタイル型セレクトショップをそろえ、約8000平方メートルの広場も作りイベントを行い集客する」という。2〜3年後に売上高300億円を計画する。
出店する名古屋市南部に位置する“みなとエリア“は、湾岸に「レゴランド(LEGOLAND)」や水族館などがあり、再開発が進んでいる。一方で東日本震災以降は津波などへの懸念により人口減が指摘されている。篠塚事業部長は「商圏は約5km圏内の約46万人。20〜30代の若いファミリー層が多い。その一方でシニアも含めた3世代での来場も期待できるため、話題性のある和の飲食テナントで、世代をつなぐフードコートを充実させた」という。フードコート“ララキッチン“では10テナントのうち、肉問屋の「あさひ屋」、エビ専門店の「エビ吉」など8テナントが愛知県初になる。
ファッション系のテナントでは「H&M」「無印良品」などの大型店が「イオンモール名古屋茶屋」にも出店しており、「イオンモール名古屋茶屋」よりさらに「ららぽーと名古屋」に近い、「イオンモール名古屋みなと」では「ユニクロ(UNIQLO)」が移転という形で9月24日付けで閉店。今後は名古屋地区全体で、テナント側のショップのスクラップ&ビルドが進む可能性がありそうだ。