資生堂は、元サッカー日本代表の本田圭佑・選手が経営する会社と米国俳優のウィル・スミス(Will Smith)が保有する投資会社が共同で立ち上げたベンチャーファンドのドリーマーズ・ファンド(DREAMERS FUND)に出資することで基本合意した。資生堂傘下の資生堂ベンチャーパートナーズを通じての出資になる。出資額は明らかにしていない。
資生堂は、中長期戦略「VISION 2020」の第2フェーズである新3カ年計画を推進中で、重点戦略のひとつとして、イノベーションによる新たな価値創造を掲げ、自社で培ってきた知見と、外部との連携・M&Aなどで積極的に取り入れ、新しい商品やサービスの創出を進めている。今回の投資を通じ、米国のコンシューマー市場、最先端技術、ビジネスモデルトレンドなどの情報を収集するとともに、有望なスタートアップ企業を発掘し積極的に稼働することで、新しい価値の創造を目指す。
ドリーマーズ・ファンドは、米国のベンチャー企業に投資することを目的としており、米国で有力スタートアップ企業への投資実績がある。
資生堂の魚谷雅彦・執行役員社長兼CEOは26日に行われた記者懇談会で今回の出資について、「日本企業がグローバルに入り込めるネットワークがなく、事業に結びつける事柄を見つけるのが今回の狙い。新しいデジタルコンテンツは米国や中国で生まれやすい。スタートアップの技術をどうコンシューマーに落とし込むか。それを開発に生かしていくことに意味がある」とコメントした。