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ナイキがアメリカで議論を巻き起こしたアメフト選手の広告で“記録的”エンゲージメント獲得

 ナイキ(NIKE)は、アメフト選手のコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)を起用した広告キャンペーンで「記録的な」エンゲージメントを獲得したことを、2018年6〜8月期決算会見で明らかにした。

 キャパニック選手は黒人をはじめとした有色人種への差別に抗議するために、ナショナル・フットボール・リーグ(National Football League)の試合で国歌斉唱中に起立することを拒否してひざまずくムーブメントを生み出した人物だ。彼を起用したことで保守派を中心に「ナイキ」の商品を燃やすなど過激な行動に出る顧客も現れて同社の株価は一時下落したが、やがてナイキを支持したミレニアル世代を中心に買いが優勢となり、ナイキ史上最高値の株価となる86.06ドル(約9638円)を記録した。

 このキャンペーンについてマーク・パーカー(Mark Parker)社長兼会長兼最高経営責任者(CEO)は「このキャンペーンを非常に誇りに思う。このキャンペーンと『ナイキ』のブランド力で、記録的なエンゲージメントを獲得した。世界中の顧客から非常に強い共感を得られただけでなく、“Just Do it”というスローガンを新たな世代に伝えることができた」と語った。

 同氏のコメントを裏付けるように、ナイキの18年6〜8月期決算は、売上高が前年同期比10%増の99億5000万ドル(約1兆1144億円)と、アナリスト予想の99億4000万ドル(約1兆1132億円)を上回った。純利益は同15%増の11億ドル(約1232億円)だった。

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