ニトリホールディングスの2018年3~8月期連結決算は、売上高が前年同期比6.3%増の3016億円、営業利益が同16.1%増の558億円。純利益は同8.3%増の379億円で従来予想(同2%増の356億円)を上回り、同期間として7年連続で最高益となった。
今期は国内外で22店舗増やし、計545店舗となった。冷感寝具の“Nクール”や、ベッドマットレス“Nスリープ”など季節商品や定番商品が好調だったことが売り上げを押し上げ、6月下旬から1カ月間実施した3万円以上の購入者限定の家具の無料引き取りキャンペーン「ニトリFun!ウィーク」も客単価向上(同1.3%増)に貢献した。素材の高騰などにより製造原価は上昇したが、梱包をコンパクト化して輸送効率を上げ、物流コストを削減したことなどにより吸収した。近年好調の個人客向け通販は同30.4%増と引き続き伸びた。
加えて、オフィス向けなど法人販売も同31.8%増と大きく伸長。法人営業経験のある人材の採用や育成の成果とみており、法人需要増を受けて渋谷公園通り店の上層階を法人向けのショールームに変えるなどの対応策を施した。
海外進出を強める同社は今期、台湾に3店舗、中国に4店舗を新たに出店。10月には中国・太倉に竣工した敷地面積約13万2000平方メートルを誇るグローバル物流センターが稼働を開始し、中国国内への物流を強化するほか、港に面した立地を生かし、より広域な物流拠点として裾野を広げる。
似鳥昭雄ニトリホールディングス会長兼CEOは会見で、米小売大手のウォルマート(WALMART)が売却を検討しているとされる西友について聞かれると、「全く関心がない」と断言。また17年に発表したアパレル業界への本格参入に関しては「ノーコメント」とした。