2019年春夏パリ・ファッション・ウイークが開催された9月24日〜10月2日は、最高気温が17度前後、最低気温が9度前後と秋らしい天候が続いた。会場付近でもベージュやブラウンのような色使いと、チェックやパイソンなどの秋らしいアイテム使いが目立ったが、中でも支持を得たアイテムはテーラードジャケットだ。
テーラードジャケットのバリエーションや着こなしは多種多様。パンツスーツを合わせるベーシックなスタイリングから、太めのベルトでウエストを締めるスタイリングの他、ダウンジャケットやトレンドのサイクリングパンツを合わせてスポーティーに着こなすスタイルも登場した。テーラードジャケット自体も、「トム ブラウン(THOM BROWNE)」のようなオールドスクールなものから「バレンシアガ(BALENCIAGA)」に代表されるパワーショルダータイプ、色や柄も赤やレオパード柄などさまざまだった。もはやオフィスウエアにとどまらない役割を果たすようになったテーラードジャケットを、“アンスタッフィー ジャケット(unstaffy jacket、スタッフっぽくないジャケット)”と名付けるメディアも現れた。
その他人気だったアイテムは、ツヤのあるパテントレザーを使用したアイテムや、スポーティーなマウンテンパーカなど。西部劇に登場するようなトレンドのカウボーイ風のアイテムは、ブーツやベルトなど小物で取り入れた来場者が多かった。
足元は、昨今のダッドスニーカーブームからコンバットブーツなどの厚底ブームに変化しているようだ。スニーカー以外では、ショートブーツが圧倒的支持を得た。また、アッパー部分に豪華な装飾を施したミュールサンダルも多く見られた。アクセサリーは、耳元は大ぶりのイヤリングやピアスが人気で、ベルトは太めのものや、ミニバッグがついた主張のあるものが目を引いた。