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イオンモール、上期の国内73モールの総売上高は微増の9130億円に

 ショッピングモール国内最大手のイオンモールの2018年3〜8月期は、売上高に相当する営業収益が前年同期比9.6%増の1546億円、本業の儲けを示す営業利益が同9.3%増の246億円、経常利益が同8.8%増の238億円、純利益が同22.4%増の156億円になり、いずれも過去最高を更新した。増益に貢献したのは、中国とASEANで積極的な投資を行っている海外事業で、中国では既存モールの総売上高が13.8%増になり、今期に入って海外モールは黒字化を達成した。

 海外では5月25日に店舗面積7万2000平方メートルのイオンモール煙台金沙灘(中国・山東省)を、5月30日にはカンボジアのプノンペンに店舗面積8万5000平方メートルのイオンモール セン ソック シティをオープン。特にプノンペンのセン ソック シティは本格的なウォータースライダーを備えた大型プールや大型遊具を備えた室内遊園地、有力テレビの収録スタジオなどを導入したエンタメモールで大きな話題になり、14年6月にオープンした1号店の売り上げと利益の底上げにもつながっている。

 国内では委託運営を除く全73のイオンモールの総売上高を初めて公表し、同0.8%増の9130億円だった。衣料品が6月を除き前年割れと苦戦し上期合計で同1.9%減となる一方、雑貨が同6.0%増、食品が同3.9%増となり、全体を押し上げた。吉田昭夫イオンモール社長は「東京オリンピックまでは建設コストが高いので、増床や改装によるエリアナンバーワンモール戦略を推進する」と語った。

 ただ、東京の近郊や名古屋、大阪、京都などの大都市の周辺では、ライバルである三井不動産の「ららぽーと」が参入するなど、競争が激化している。吉田社長は「立地上の制約などで物理的に厳しいモールについては“ストロングセカンド”。食品や雑貨など地域のニーズに応じてカテゴリー特化型のリモデルを進める」という。

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