「ユニクロ」事業の中期目標として、2020年度に売上高を3兆円800億円にすることを掲げている
「ユニクロ(UNIQLO) 」を運営するファーストリテイリングの2018年8月期連結決算(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が初めて2兆円を突破し、過去最高を更新した。また、海外ユニクロ事業が大幅に増収増益となり、通期で初めて国内事業の売上高を上回った。海外がけん引する形で売上高は5年間でほぼ倍増しており、スペインの「ザラ(ZARA)」(インディテックス、INDITEX)、スウェーデンの「H&M」(H&Mヘネス・アンド・マウリッツ、H&M HENNES & MAURITZ)を急追し、“世界ナンバーワン”も射程圏内に入ってきている。
柳井正ファーストリテイリング社長兼会長が、「世界は今、あらゆる情報がグローバルに飛び交い、全ての経済活動は国や企業の壁を超えた視点で考えないといけない。この“超情報化時代”に最も重要なことは、世界中の優れた企業や個人とのパートナーシップにあると考える」と述べるように、同社は東レとの戦略的なパートナーシップをはじめ、今年はグーグルや物流機械大手のダイフク、男子プロテニス選手ロジャー・フェデラー(Roger Federer)などと多岐にわたるパートナシップを発表してきた。そこで、17年9月から最新の企業動向にフォーカスを当て、「ユニクロ」を中心にファーストリテイリングの1年を振り返る。
決算動向
ファーストリテイリング売上高2兆円突破 海外ユニクロ事業が国内を逆転 18年8月期
「ユニクロ」快調 ファストリ上期の営業利益30%増
海外ユニクロ売上高が国内を逆転 ファストリ第1四半期は大幅増収増益
世界トップ企業との パートナーシップ
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・有明の最新物流倉庫を手始めに全世界で全自動化
・投資額は全世界で1000億円
・情報製造小売業化への総仕上げ
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・「有明プロジェクト」の一環
・機械学習や画像認識技術を活用
・トレンドや需要を予測
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・「ホールガーメント」商品で
・消費者直結のオンデマンド生産も視野
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・エマニュエル・ムホーも協力
・ユニクロ柳井会長&島精機の島社長が現地で会見
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・17−18年秋冬の新作を発表
・シームレスダウンなども新たに投入
・銀座店には220人が行列
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・東レの技術力はナノから宇宙レベルまで
・新たなイノベーションに向けて両社で協業中
・未来の服のヒントがここにある
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海外ユニクロ事業の拡大
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フィリピンSMモア店
・2019年秋にオープン
・さらなるインド進出への足掛かりに
・日本国外での出店予定が続く
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・歴史的建造物の「ルイーズの家」内に
・地下1階、地上2階の3層
・売り場総面積は約1386平方メートル
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・マニラ マカティ市のショッピングモール内に出店
・フィリピンでは現在48店を運営
・売り場面積は約3960平方メートル
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・2018年秋にオープン
・ハワイ最大のショッピングセンター、アラモアナセンター内
・売り場面積は約1603平方メートル
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・北欧に初出店、世界20番目の進出
・昨年「ザラ」の本拠地スペインに出店
・売場り面積は約1580平方メートル
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2014年4月にドイツ1号店としてベルリンにオープンしたタウエンツィーン店
・ベルリン、ケルン、デュッセルドルフの3都市に
・秋にはストックホルムとアムステルダムにも初出店
・売り場面積約2200平方メートル超の大型店も
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シンガポールグローバル旗艦店
・東南アジア6カ国目
・採用活動にも着手
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・バルセロナの目抜き通り
・歴史的建造物の意匠を生かす
・売り場面積は約1730平方メートル
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デザイナーやアーティストとの 協業
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・10年ぶりのコラボ
・ボディースーツ、Tシャツなど
・全てヒートテック素材を使用
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・英国の夏の象徴、ブライトンビーチが着想源
・アイコンモチーフはカモメのイラスト
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・英国の伝統的スタイルを再解釈
・ファッションの民主化に意義
・素材やシルエットを際立たせる美学を追求
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・ブロックテックアウターや3Dニットが軸
・全商品展開は全国60店とオンラインストアで
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・ディレクターはクリストフ・ルメール
・自然界の色がテーマ
・高機能なアイテムも
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・「ユニクロ」初の本格的リゾートウエアで構成
・ウィメンズ36アイテム、メンズ15アイテム
・スイムウエアやビーチサンダルなど
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・全12アイテム
・ムスリムウエアを取り入れている
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・心や自然、光の移り変わりを意味する“トランジション”がコンセプト
・淡い中にも深みを感じさせるシックなカラーパレットを提案
・アウターを強化
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・9型で6種の柄をラインアップ
・「マリメッコ」のグラフィックデザイナー、マイヤ・ロウエカリが手掛ける
・「ユニクロ」限定柄や特別なカラーリングの柄もお披露目
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・全23アイテムが登場
・目が“XX”になったエルモやクッキーモンスターらがプリント
・カウズを象徴するキャラクター「Companion」も
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・「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」がきっかけ
・村上隆を招いてのトリプルコラボは初
・Tシャツとぬいぐるみの全8型をラインアップ
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・テーマは「ブラックフライデー」
・全12型をラインアップ
・メンズ、ウィメンズ、キッズをラインアップ
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トップアスリートとの パートナーシップ
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ユニクロのウエアを着たロジャー・フェデラー選手 PHOTO BY ELLA LING
・「グローバルブランドアンバサダー」として契約
・ナイキからの鞍替え
・クリストフ・ルメール率いるパリチームがウエアをデザイン
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錦織圭(左)とクリストフ・ルメール
・素材には“ドライEX”を使用
・錦織が「ニューヨークオープンテニス2018」で着用して出場
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サステナビリティの取り組み
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・SDGsを軸に企業価値高める
・サプライチェーン、商品、店舗・コミュニティ、従業員の4領域
・AI、ロボット、自動化、教育で工場の生産性向上と効率化も
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人事
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柳井一海氏(右)は「WWDジャパン」の表紙をアナ・ウィンター米「ヴォーク」編集長と飾ったことがある(2011年11月14日号)
・2018年11月29日付で就任
・ガバナンス強化と説明
・岡崎CFOも取締役に昇格
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PHOTO BY MAYUMI HOSOKURA
・執行役員として情報発信の“編集”を担当
・2018年5月1日付で入社
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