9月から10月にかけてニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ、東京で開催された2019年春夏シーズンのファッション・ウイークが幕を閉じた。ここでは、“注目のショー”“トレンド”“東京”“ハプニング”の4つの視点で同シーズンを振り返る。
注目のショーには、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)による「バーバリー(BURBERRY)」とエディ・スリマン(Hedi Slimane)による「セリーヌ(CELINE)」をピックアップ。トレンドでは、複数の都市とブランドで、スポーツウエアに着想を得たコレクションが登場したことにフォーカスする。女性たちの健康志向や、洋服を着ることを通して自分自身の体に向き合いパワーアップしたいという心境が反映されているようだ。東京では、「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」や「アンリアレイジ(ANREALAGE)」が久々に国内でのショーを行った。これらのブランドに続くべく「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)」や「ベッドフォード(BED J.W. FORD)」が意欲的なショーを披露した他、「オーラリー(AURALEE)」が東京都の支援を受けてパリ・ファッション・ウイークでコレクションを発表する機会を手にするなど、新しい世代の台頭も見られた(「WWDジャパン」10月29日号で「アマゾン ファッション ウィーク東京」を特集する)。5都市を合わせると1カ月以上におよぶファッション・ウイーク期間中には、図らずもクリエイションとは関係のないところで注目を浴びたブランドも少なくない。ショーモデルが引き起こしたハプニングやショー運営にまつわるアクシデントも併せて紹介する。