「NARS」は2019年春夏シーズンもニューヨーク、ロンドン、パリのコレクションのバックステージをサポートした。「NARS」が考える今シーズンのメイクトレンドは健康的な肌と、目元にポイントを置いたメイクだ。各都市ごとに協賛したブランドのメイクを紹介する。
ニューヨークでは、「アディアム(ADEAM)」「ロダルテ(RODARTE)」「スリーワン フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」のメイクを手掛けた。1990年代のクラブシーンがインスピレーション源だった「アディアム」は、ヘルシーな肌にグロッシーな口元とリップがポイントだ。伊藤貞文グローバルアーティストリーディレクターは「今季の『アディアム』は90年代の気分。ナイトクラブで光を反射するようなグロッシーなリップとキラキラと輝く目元に仕上げた」と話した。「ロダルテ」はピカソのアートからヒントを得たグラフィカルなアイメイクが印象的で、ブルーとピンク、イエローのマットなシャドウを目元に入れた。リップはボールドなレッドカラーで、リキッドとペンシルタイプを重ねることによって奥行きを出した。「スリーワン フィリップ リム」は世界を旅するノマドをイメージし、少し日焼けしたような健康的な印象を与えるためにブロンズシェードのクリームカラー「ザ マルティプル 1501N」を頬やこめかみ、鼻筋にかけてなじませた。肌は「ナチュラルラディアント ロングウェアファンデーション」をごく少量使用し、ナチュラルに仕上げた。
ロンドンは、「トーガ(TOGA)」「クリストファー ケイン(CHRISTOPHER KANE)」「アーデム(ERDEM)」「デルポソ(DELPOZO)」「ニコラス カークウッド(NICHOLAS KIRKWOOD)」のバックステージに協賛。「トーガ」はゴールドのグリッター入りのリキッドリップ「フルビニール リップラッカー 2438」を目元に塗り、ミニマルなベースメイクにポイントとして華やかな艶感をプラスした。「クリストファー ケイン」のメイクを手掛けたルチア・ピエローニ(Lucia Pieroni)は「エフォートレスな女の子の美しさにインスパイアされ、ゴージャスな肌にフレッシュなメイクアップとボーイッシュなアイブロウを施した」と話した。肌はみずみずしい仕上がりの「ピュアラディアント ティンティッドモイスチャライザー」を使用し、アイブロウはペンシルとジェルを重ね、凛々しく仕上げた。鮮やかなアイメイクが印象的だった「アーデム」は、エキセントリックなブルーやピンク、イエロー、グリーン、ホワイトのアイシャドウやアイライナーがモデルの目元を飾った。「デルポソ」はナチュラルマットな肌に、ローズ系のチークを重ねたガーリーなルックが特徴。チークはリップペンシル「ベルベットマットリップペンシル 2470N」を使用し、フレッシュに仕上げた。「ニコラス カークウッド」は艶肌に、リップグロスを使用したグロッシーなアイメイクを合わせた。ブラックのクリームアイシャドウの上にグリッター入りのブラックグロスを重ねたルックと、ゴールドグリッター入りのグロスを使用した2つのルックが登場した。
パリは「マメ(MAME KUROGOUCHI)」のメイクを伊藤ディレクターが担当。「禅の精神のように穏やかなトーンがポイント。テクスチャーにフォーカスした目元と、一部のモデルにはフレッシュなレッドリップを施した」。9月にリニューアルしたばかりのアイシャドウはサテンやシマーなど異なるテクスチャーのものをブレンドし、マスカラは自然なボリュームをかなえる「クライマックス マスカラ 7008」を使用した。ポイントのリップは、サテン仕上がりとマット仕上がりのリップペンシルの上にグリッター入りのグロスを重ね、艶やかなレッドリップが完成した。