イギリスの老舗シューズブランド「グレンソン(GRENSON)」が日本初の単独の展示会を東京・原宿で開き、2019年春夏コレクションを発表した。
同ブランドは1866年に、「ウィリアム グリーン アンド サン(WILLIAM GREEN AND SON)」としてウィリアム・グリーン(William Green)がノーザンプトンシャー州で創業した老舗。20世紀後半ごろからビジネスが停滞したが、2005年に広告業界出身のティム・リトル(Tim Little)が最高経営責任者(CEO)兼クリエイティブ・ディレクターに就任してリブランディングを行い、売り上げが伸びている。「ブランドの伝統は大切にしながら、クラシック一辺倒だったデザインにモダンさを加えた商品開発に努め、60歳以上だった中心顧客層を若返えらせ、35~40代にも人気を拡大することができた。それにより、売り上げが当時の3倍になった」とリトルCEOは説明する。
商品価格は、1万3500〜6万9000円。ロンドンにある自社のショールームとパリで行われる合同展「プルミエール・クラス」で新作を発表しており、ロンドンに5店舗、ニューヨークに1店舗を構える他、ロンドンのセルフリッジ(SELFRIDGES)、ニューヨークのバーグドルフ グッドマン(BERGDORF GOODMAN)、パリのボンマルシェ(BON MARCHE)といった世界の有名百貨店でも販売されるなど少しずつ成長を見せている。現在の売上高は約15億円。
今年はフレグランス、時計、ハンドメードの犬のアクセサリーなどを発表したりと、新しいカテゴリーにも挑戦している。日本は販売代理店がなく、百貨店や大塚製靴が一部の商品を取り扱っている程度。「今ヨーロッパ市場を拡大中だ。日本でも定期的に展示会を開き、知名度を高めビジネスを拡大したい」と話した。