オルビスは11月1日、都内で会見を開き、“肌の水分を逃しにくくする機能”が消費者庁から認められた特定保険用食品(以下、トクホ)「オルビス ディフェンセラ(ORBIS DEFENCERA)」(30包、3200円)を2019年1月1日に発売すると発表した。美肌作りを訴求するトクホは日本で初めて。同社は17年12月に米胚芽由来グルコシルセラミドでトクホを取得していた。通信販売、直営店を販路に、国内外で初年度売り上げ22億円を目標にする。
トクホに認可された関与成分は、玄米1tから2g程度しか取れない“米胚芽由来グルコシルセラミド(DF-セラミド)”で、肌のバリア機能を担うセラミドの前段階となる物質。ポーラ・オルビスグループのポーラ化成の実験によると、DF-セラミドを毎日摂取した被験者は4週間で肌から水分が逃げにくくなり、潤いが上昇したという。
製品はゆず風味のパウダータイプで、1日1包の経口摂取で、全身の肌の乾燥を改善する。オルビスの小林琢磨・社長は「10年にわたる研究開発の成果で、化粧品メーカーであるわれわれが投じるリソースとしては、従来の食品やサプリメントとはまったく違うもの。『ディフェンセラ』はスキンケアそのもので、先日リニューアルした『オルビスU』と並ぶ代表商品になる」と語った。
また、中国のアリババグループが運営する越境ECプラットフォーム「天猫国際(Tmall Global以下、Tモール)」と戦略提携し、2月から「ディフェンセラ」をTモールで販売する。Tモールが持つ広告媒体やビッグデータを活用し、同商品に関する販売戦略を両社で立案・実行することで、初年度売り上げ10億円を目指す。これを足がかりに、中国事業を加速する。
なお、資生堂も16年4月にこんにゃく由来のグルコシルセラミドを関与成分としたトクホの認可を受けていたが製品化はされていない。