ファッション

撤退ブランド相次ぐバーゼルワールドが市内のホテルを実質値下げ 「ホスピタリティが悪い」の声を受け

 スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)の撤退で揺れる世界最大の時計・宝飾の合同展示会バーゼルワールド(BASEL WORLD)は31日、スイス・バーゼル市内の2/3以上に相当するホテルと取り決めを交わし、展示会期間中のホテルの料金について上限を定めると発表した。

 料金はホテルのランクにより、5つ星以上のホテルなら料金設定の上限は1290スイスフラン(約14万4400円)、以下5つ星が990スイスフラン(約11万円)、4つ星で650スイスフラン(約7万2800円)、3つ星で550スイスフラン(約6万1000円)など。最大、これまでの相場の半値程度と格段に安くなった。期間中、これらのホテルは滞在日数の制約を設けることもできないし、一度決めた料金を値上げすることもできない。

 人口17万人程度のバーゼルにはホテルが少なく、時計・宝飾業界の関係者が大挙して訪れるバーゼルワールド期間中は、完全な売り手市場。ホテルは法外な料金を要求することが多く、関係者の多くは電車で片道1時間のチューリッヒや、近郊ではあるが辺境のドイツ国境付近の田舎町での宿泊を強いられていた。このため関係者は長年「ホスピタリティが悪い」とバーゼルワールドに改善を求めていた。スウォッチ グループの撤退で「改革、待ったなし」状態となり、街ぐるみで対応した格好だ。

 またスウォッチ撤退を受けて、バーゼルへの出展を取りやめるブランドが相次いでいる。日本ではGMインターナショナルが代理店を務める「コルム(CORUM)」、DKSHジャパンが手掛ける「モーリス・ラクロア(MAURICE LACROIX)」も、2019年の出展を取りやめると発表した。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。