アダストリアは14日、自社の販売員の接客力を競う全国ロールプレイング大会を東京・渋谷で初開催した。全1375店舗の販売員約1万8000人の中から、エリア別予選を勝ち抜いた15人で競った。選考会の制限時間は8分間。同社の役員ら審査員が見守る中、販売員は客の出迎えからアイテムの提案、レジ対応、見送りまでをデモンストレーションした。
同社は今年、販売員のモチベーション向上などを目的に認定制度を刷新。接客スキルに応じて4段階のランク付けをする「アドバイザー認定制度」をスタートした。この全国大会の上位3人に、最高ランクの「プラチナ販売員」のバッジが与えられる。
今回1位に輝いたのは「ジーナシス(JEANASIS)」アミュプラザ小倉店(福岡県)の野田莉夏子さん。フード付きのコートは「フードを首周りに丸く形を作ると美しく見える」といったスタイリングの他、「ニットのトレンドはタートルネックだが、肌色の良さを生かすためにデコルテの見えるVネックが良いのでは」といった客の体形や特徴に合わせた柔軟な提案力が光った。その他のプラチナ販売員には、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」イオンモール浜松市野店(静岡県)の松浦将さん、「レイジブルー(RAGE BLUE)」熊本ニューズ店(熊本県)の増田宇志さんが選ばれた。
福田三千男・会長兼社長は、「ECが伸長する中で、販売員の接客は、お客さまに店に運んでもらう理由そのもの。お客さまが、買った服を着た先の世界が見えるような提案を心掛けてほしい」と呼び掛けた。