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韓国人気ユーチューバーの会社員Aに聞く オルチャンじゃない今の韓国メイク

 コスメのレビューやメイクテクニックの動画をアップする美容系ユーチューバーの中でもひときわ注目を集めるのが会社員Aだ。韓国出身でありながら日本語も堪能で、韓国語チャンネルの他に日本語で韓国コスメやメイクテクニックを紹介するチャンネルも持ち、登録者は計200万を超えた。イガリシノブ・ヘア&メイクアップアーティストや高橋愛、SEKAI NO OWARIなど日本の著名人とコラボした動画も話題になった。今回、韓国トレンドアプリ「モアミー(MORE ME)」が開催した「Kガールズ フェス バイ モアミー」に出演するため来日した彼女に、リアルな韓国トレンドから美容ユーチューバー界の変遷までを聞いた。

WWD:韓国メイクというと、日本では“オルチャンメイク”が有名。今のトレンドは?

会社員A:肌が白く、赤いリップで平行眉という“オルチャンメイク”は思い出の言葉になっていて、今は流行りに依存せずに、みんな自分に合うものを探しています。自分さがしの一環として、パーソナライズ化が進んでいますね。

WWD:多様化が進み、どのようなメイクを施すようになりましたか。

会社員A:昔はみんな平行眉でしたが、自分の目元にはアーチ眉の方がいいと思ったらそうするし、太さもバラバラです。チークは少な目が主流だったけど、最近はチークを強調する人も出てきて、多様化の一環かもしれません。

WWD:流行っているメイクアップアイテムはありますか。

会社員A:目の下にいれるラメです。リキッドタイプで、いろんなブランドから一斉に出ました。昔はラメといえばギャルメイクのように白っぽいシャドウでしたが、今はベースのカラーが透明で、ラメだけを付けます。

WWD:安室奈美恵やリアーナのようなメイクアップのリーダーは韓国にいますか。

会社員A:日本と同様、趣向が多様化されたのは韓国も一緒ですが、“韓国のビヨンセ”と呼ばれるイ・ヒョリさんが田舎の済州島に戻って、派手な姿ではなく自分を大事にする生活を始めたのがテレビで放送されました。ヨガをしたり、家族との時間を大事にするライフスタイルが一般の人にも響いて、そこから自分探しをする人が増えたと思います。また、平行眉が鉄板だった時代に、女優のオ・ヨンソさんがアーチ眉を始めたころから眉の形が多様化し始めたように思います。

WWD:クッションファンデーションなどのキャッチーなアイテムは今どうなっている?

会社員A:便利なのでいまだに人気があります。色んな肌質に合うテクスチャーのファンデーションが出たり、メンズ向けが出たり。クッションパクト型の日焼け止めは使いやすいので、子どもも使っています。韓国では男女問わず、子どもの頃から日焼け止めは絶対です。スティックタイプの日焼け止めも2〜3年前から出てきました。フェイスペイントにもなる色付き日焼け止めスティック、なんてものもあります。

WWD:韓国では一般の男性でも化粧をするのでしょうか。

会社員A:BBクリームは普通につけていますし、うちのスタッフもつけていますよ。日焼け止め効果もあるので、特殊なものではありません。カラーコスメは色付きのリップバームなどは使う人がいます。

WWD:次に流行るであろうキャッチーなアイテムは?

会社員A:今後は自分の肌色に合うファンデーションが流行ると思います。これまで2色展開のファンデーションが多かったですが、韓国のコスメブランド「オピュ(APIEU)」の新作ファンデーションも12色展開でした。

WWD:韓国では化粧品の成分を調べるアプリが流行していると聞きましたが。

会社員A:数年前から「ファへ(HwaHae)」という、化粧品の名前で調べると危険成分が入っているかどうか簡単にわかるスマホアプリが流行っています。一般の女性もみんな使っています。無添加のように見せていたり、ハイブランドでも危険な成分が入っています。最近では、成分にこだわらなければコスメは生き残れなくなったと思います。

WWD:メイクアップやカラーが多様化した今、どんな動画が支持されるのでしょうか。

会社員A:ユーチューブも多様な投稿者が集まっています。私も二重がとても広いので、一重の人の参考にはならないんです。なので、視聴者も自分に近いユーチューバーを探して見ていると思います。なので今までいなかった新しい顔タイプの方、健康的な小麦肌の人も出てきました。

WWD:会社員Aさんの動画の中で最近支持されているものは?

会社員A:私はアトピー持ちで敏感肌なんですが、韓国ではアレルギーや敏感肌の人が増えていて、そういう人たちに役立つスキンケア動画が人気です。日本向けのチャンネルでは韓国コスメを一番最初に伝えたいと思っています。また、韓国向けチャンネルで日本製品を紹介することもあります。ユニチャームのコットン「シルコットン」は紹介したあと、韓国で正式販売するようになりました。

WWD:最近は著名人とのコラボ動画もアップしていましたね。

会社員A:高橋愛さんが大好きで、私からオファーしました。イガリさんにはメイクアップをしてもらいましたね。あとはSEKAI NO OWARIさんにもインタビューしました。韓国でのPRには私のチャンネル使って欲しいと思っています(笑)。

WWD:今後していきたい活動は?

会社員A:ユーチューブでは敏感肌など私に近い悩みを持つ人たちの役に立つ情報を発信したいです。また、タイにも進出したいですね。お付き合いしている人がタイに住む韓国人なのですが、タイはマッサージも気持ちいいし、魅力のある国だと感じたんです。

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