パルグループの創業家が立ち上げた公益財団法人パル井上財団(大阪、井上英隆・代表理事)が、ファッションビジネスを専攻する学生による接客ロールプレーイング大会「パルファンデーションカップ(PAL FOUNDATION CUP)」を東京と大阪で初めて開催した。全国の19校から選ばれた学生が決勝の東京大会に9人、大阪大会に8人参加し、接客パフォーマンスを競った。
11月9日に渋谷シダックスホールで開かれた東京大会では文化学園大学の明果瑠(あくたる)たはりまさんが、16日に阪急うめだホールで行われた大阪大会では大阪モード学園の木本梢さんがそれぞれ最高賞のプラチナ賞を受賞した。2人には賞金10万円と副賞のパリ往復航空券が贈られた。両会場には出場者を応援する同級生らがたくさん訪れ、熱い声援を送り、大会を盛り上げた。
服飾系のデザイン部門の学生を対象にしたコンテストは盛んに行われているのに対し、ビジネスや流通、マーケティングを専攻する学生には励みになるような表彰制度がなかったことから同財団が接客ロールプレーイング大会を企画した。出場者はロープレの実技の前に、1次選考で自分のブランド・店舗の企画書を作成し、その設定に基づいて接客を行なった。
パル井上財団は2013年の設立。経済的理由で就学が困難とみられる日本人学生や外国人留学生に対し、奨学援助を行い、将来のファッション産業に貢献する人材を育成することを目的に活動している。