「シャネル(CHANEL)」は、ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECサイト、ザ・リアルリアル(THE REALREAL)が「シャネル」の模倣品を販売した行為は商標権侵害や不当表示、不正競争に当たるとして、販売の差し止めなどを求めニューヨーク州連邦地方裁判所に提訴した。「シャネル」はザ・リアルリアルが「シャネル」のロゴバッグを販売したり広告したりすることの差し止めのほか、これまでザ・リアルリアルで「シャネル」のバッグを購入した消費者に模倣品の可能性があることを通知するよう求めている。これに対しザ・リアルリアルは模倣品の存在自体を否定し、徹底抗戦の構えを見せている。
「シャネル」は、ザ・リアルリアルが公式ウェブサイトで販売している「シャネル」のバッグの一部はシリアルナンバーが一致しないなど、複数の模倣品が出回っていることを確認したという。また、ザ・リアルリアルが“エキスパート”と呼ぶスタッフが鑑定することで“100%正規品”だと保証すると謳っていると主張。これらが「シャネル」とザ・リアルリアルの間に提携関係があると消費者に誤解させていると主張する。「ザ・リアルリアルは『シャネル』製品の正規販売店ではない。にもかかわらず『シャネル』と関係があるという印象を市場に与えた」と「シャネル」のスポークスパーソンはコメントした。
ザ・リアルリアルは答弁書の中で「シャネル」が指摘する模倣品販売について「事実無根」と反論。同社の代理人はこの訴訟を「中古品を売る機会や、中古品を値引きされた価格で購入する機会を消費者から奪う傍若無人な行動」だとコメントし、全面的に争う姿勢を見せた。