「とろけるような春の訪れを全身で受け止める女性をイメージした」――篠崎茜バイヤーが言うようにロンハーマン(RON HERMAN)は2019年春夏、シャーベットカラーのコートやパンツ、ジャケットなどを大きく打ち出す。篠崎バイヤーは「これまでのシャーベットカラーの提案は同系色での組み合わせが多かったが、今年は違う色同士が気分」と言い、「少し褪せたような色味であることもポイント」と語る。シーズンを通してイチ推しカラーは黄色で、マンゴーからからし色までさまざまにそろえる。また、ラベンダー色に染めたアイテムの打ち出しも予定する。
キー素材はリネンで、コートからセットアップ、ワンピースまで幅広いアイテムをそろえる。キーアイテムは前述したものに加え、トレンチコート、カットソーセットアップ、オールインワン、マーメードスカート、スモールメッセージTシャツなど。ジャケットやセットアップはリネンやカットソーで仕立てることで、かっちりし過ぎていない点がポイントだ。スモールメッセージTシャツは、さまざまなシャーベットカラーに染め“MERENDA CLUB”と書かれたものなどを用意する。MERENDA CLUBとは“おやつクラブ”という意味。柄は、大小さまざまなフラワー、夏のレース、多様なギンガムチェック、ストライプなどを並べる。
雑貨は、華奢なストラップサンダル、ストラップハット、ラフィアやリサイクルプラスチックのかごバッグ、リネンのストール、動物や果物モチーフの小物、ヘアクリップに加えて「久々に気分」だというシュシュなどをそろえる。
また、18-19年秋冬から始めた「世界の銘品」の19年春夏は、1960年代の麦わら帽子をピックアップする。イタリアの帽子ブランド「ムーヴ ローマ(MOVE ROMA)」のデザイナー、マッシミリアーノ・アミクッチ(Massimiliano Amicucci)が収集したデッドストックの帽子を彼自身が成形し直したものを販売する。120個を買い付け、価格は2万7000円程度を予定する。アミクッチは帽子やアクセサリーの製作を30年以上手掛けてきた人物で、「ムーラン・ルージュ」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「マリー・アントワネット」「グラディエーター」「レ・ミゼラブル」など数々の映画のためにも製作している。