岡山発のカジュアルブランド「ジョンブル(JOHNBULL)」は、2019年春夏シーズンから東京のメンズブランド「ミーン(MEAN)」の丹羽俊介デザイナーをディレクターに迎えてメンズコレクションをリブランディングする。従来よりもシーズンテーマを明確に表現したデザイン性が強いアイテムをそろえ、現在中心となっている35歳前後よりも若い年齢層の顧客獲得を狙う。
岡山の自社工場で生産する定番のデニムも刷新し、天然藍で染めたジーンズやデニムジャケットの“ブルー ライン”11型と、モードなデザインを意識した“ブラック ライン”6型を発表。今後、徐々に型数を増やしていくという。価格帯は“ブルー ライン”のジーンズは2万3000円〜、“ブラック ライン”のジーンズ1万6000円〜、シーズンアイテムはコート2万8000〜6万8000円、ブルゾン2万5000〜5万8000円など従来よりも全体的に高い。しかし丹羽ディレクターはファッション性を強めることで生まれる統一感に最もこだわったという。「これまでは商品に統一性が足りなかった。シーズンテーマを表現することで自然と統一されるし、アイテム一つ一つにテーマにつながる背景が加わる。価格は上がったが、ショップスタッフを含めた全てのスタッフがバックボーンを理解し、それを知ったうえでファッション好きなお客さまに購入してもらえたらうれしい」。丹羽ディレクターは商品のディレクションに加え、シーズンビジュアルなども手掛ける。また今後もさらにファッション性を強めていくため、「企業やブランドと積極的にコラボレーションしていきたい」という。
相川大始・執行役員は「丹羽ディレクターはアートやカルチャーにも詳しく、ディレクター業やスタイリストなど多岐にわたって活動しているので編集がうまい。これまでのコレクションにはなかったクリーンさを加えてくれた。われわれの強みであるデニムはもちろん、ワークやミリタリーといった従来から掲げてきたブランドらしさを再定義し、より磨きをかけていきたい」と期待する。またセレクト業態“ジョンブル プライベート ラボ(JOHNBULL PRIVATE LABO)”は仕入れ品が売り上げの3割を占めており好調だが「これまでのオリジナルアイテムと仕入れ品は、価格帯やデザインなど並べると違和感があった。リブランディングによって統一された打ち出しが行えるので、さらに売り上げを伸ばしていきたい」と続けた。