ファッション

韓国の人気俳優アン・ジェヒョンが手掛けるジュエリー “枯れない花”を大切な人へ

 「再会した世界」など、韓国のテレビドラマで活躍する人気俳優アン・ジェヒョン(Ahn Jae-hyun)が、自身がデザインする女性向けジュエリーブランド「エーエージーバン(AA.GBAN)」の展示会を東京・渋谷のトランクホテルで行った。ブランドの立ち上げは2013年。俳優業が忙しくなり一時は発表を休止していたというが、このたび再始動し、ワンオーが運営する神宮前のウィメンズセレクトショップ「ハーサイド(HERSIDE)」とのコラボレーション商品も企画した。再始動後の商品は、韓国に先駆けて日本の展示会で披露したという。ジェヒョンにその理由やブランドに対する思いを聞いた。

WWD:ジュエリーブランドを始めたきっかけは?

アン・ジェヒョン(以下、ジェヒョン):ブランドを立ち上げた5年前はモデルをしていて、キャリアについて悩んでいた時期でした。モデルは寿命の短い職業だから、どうやったらファッション業界に長く関わることができるだろうかって考えていたんです。そんなとき、ソウルの地下鉄の駅前で男性がバラの花束を持っている姿を見掛けました。すごく嬉しそうな表情で、きっと初デートの前でドキドキしているんだろうなって思った。僕自身、プレゼントはもらうよりもあげる方が嬉しいと感じます。そういう気持ちを大切にして何かできないかなと考えたときに、ジュエリーブランドを思いつきました。それで立ち上げたのが、“枯れない花”をコンセプトにした「エーエージーバン」です。韓国の男性は、プレゼントと一緒に恋人に花を贈る、ということが結構あると思います。

WWD:今回、韓国に先駆けて日本で発表した理由は?

ジェヒョン:初めて見せる場だから、僕にとって日本での展示会は大きな意味があります。韓国のファンは、「なんで韓国でやらないの?」って思うでしょうね。俳優のアン・ジェヒョンが作っているブランドとしてでなく、まず商品を見てほしいと思ったので、こういう形を取りました。誰が作っているかではなく、デザインで選んでほしい。それが楽しみだし、期待しています。実は5年前にブランドを立ち上げた時も、日本に商品を持ってきて、アポイントなどは取らずに友人つてで販路を開拓し、中目黒のセレクトショップでの販売が決まったんです。今、日本で韓国のファッションやコスメが人気だという話は、今回来日してから聞いて驚きました。帰国したら韓国の友人たちにそのことを伝えたいです。

WWD:しばらく休止していたのはなぜ?

ジェヒョン:5年前にブランドをスタートして、当時は僕自身が今のように知られているわけではなかったので、韓国のギャラリア百貨店に「是非扱ってほしい」と持ち込みました。そういう積極的な面もあるんです。販売することになって、バイヤーやお客さんの評判もよかったのですが、徐々に俳優の仕事も入るようになって両立が難しくなってしまった。それでしばらく休止していましたが、デザインを考えること自体はその期間も続けていて、ずっと準備はしていました。ブランドをサポートしてくれるデザインチームや、今回コラボレーションした「ハーサイド」との出会いがあって、再始動を決めました。

WWD:俳優業とジュエリーデザイナーを両立するのはどんな気持ち?

ジェヒョン:俳優は一人で準備して、現場で相手と呼吸しながら作っていく仕事。一方、ジュエリーは一人では決して作ることができなくて、職人さんやチームと協力し、コミュニケーションを重ねていくものです。そういう経験を積んだことで、きっと演技が成熟した部分もあると思います。両方の仕事をすることで、お互いにいい影響が出ていると感じます。

WWD:今回「ハーサイド」と組んで作ったジュエリーはどんなデザイン?

ジェヒョン:トパーズやガーネット、シトリンなどの8種類の貴石と14Kのローズゴールドとを組み合わせています。貴石はバラの花にある色の石を選びました。どんな人の肌にもなじみやすいので地金はローズゴールドにしています。リングにもネックレスにも、地金部分にはバラの花を彫刻しました。

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