スウェーデンの「ダニエル ウェリントン(DANIEL WELLINGTON)」やベルギーの「アイスウォッチ(ICE-WATCH)」など時計を中心とする輸入代理店のビヨンクールが、初のオリジナル時計ブランド「さざれ(SAZARE)」の販売を開始した。
さざれとは「細かい」「小さい」という意味で、日本国歌にもさざれ石が長い年月を掛けて大岩となるさまが描写される。アートディレクターの黒野真吾とほぼ2人のみで「さざれ」を運営し、同ブランドのディレクターも務めるビヨンクールの佐藤佳史マーケティング部長兼ファッションウオッチディレクターは、「日本の実直なもの作りは、細部にこそ表れる。小さなかけらを集め、多くの方の協力を得ながら形にした。“苔のむす(生える)”まで長く愛されるブランドでありたい」と話した。発売までに要した期間は、2年8カ月だった。
全4モデル(各4万7000円)はミニマルなデザインながら、さまざまなタイプの曲線を使うことで温かみを与えている。ケースは福島県、組み立ては長野県、羊革ベルトは埼玉県、紙製パッケージは神奈川県と、全て日本製にしているのもこだわりだ。
12月1日から、セレクトショップのニードサプライ(NEED SUPPLY CO.)、ギフトショップのジャーナル スタンダード スクエア(JOURNAL STANDARD SQUARE)、ビヨンクールの直営店であるエイチエムエス ウォッチ ストア(HMS WATCHSTORE)で販売している。今後の展開について佐藤ディレクターは、「近い将来、『さざれ』で(より高い技術が求められる)自動巻きの時計を作りたい」と述べた。