「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、元プロテニス選手のスタン・スミス(Stan Smith)と終身契約を結んだ。「アディダス オリジナルス」の定番スニーカー“スタンスミス”の名前の由来である彼は、同モデルの販売数に応じたロイヤルティーを生涯にわたって受け取る。また契約締結を記念して、“スタンスミス フォーエバー(STAN SMITH FOREVER)”と名付けたスペシャルモデルも発表した。
“スタンスミス”はもともと、1965年にフランス人の元プロテニス選手、ロバート・ハイレット(Robert Haillet)のシグネチャーモデル“ハイレット”として誕生。 “ハイレット”時代から、白いレザーとグリーンのヒールタブ、パンチングで表現したスリーストライプスが特徴だった。ハイレットの引退後、当時人気絶頂だったスター選手、スタン・スミスをプロモーションパートナーに選出し、“ハイレット”にスミスの顔のイラストを施して提供。71年、モデル名を“スタンスミス”に改めて発売した。以来、“スタンスミス”はポップカルチャーを中心に多くの支持を獲得。発売当初のスミスとの契約内容は定額料金制で、販売数に応じたロイヤルティー制は2005年から。
11年には、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)前「セリーヌ(CELINE)」クリエイティブ・ディレクターが「セリーヌ」のランウエイで同モデルを着用したことから、改めてそのシルエットの良さに注目が集まった。スポーツショップでの展開がほとんどだった同モデルをファッションアイテムとして打ち出すため、12~13年にかけて生産を一時的に中止し、14年に生産を再開。これが奏功し、ファッションを含むさまざまな小売店に取り扱いを拡大した。現在、“世界で一番売れたスニーカー”としてギネス世界記録に登録されている。