ジュエリーの展示会を回る中で、アルファベットをかたどった“レタリング・ジュエリー”が気になっています。それは、「ディオール(DIOR)」メンズジュエリー・デザイナーに就任したYOONが2019年春夏コレクションで“CD”をかたどったリングやチェーンのジュエリーコレクションを披露していたり、ショールーム「セッション」で、その名もずばり「ザ レタリング(THE LETTERING)」というブランドのアルファベットをかたどったリングを見たりしたからです。
ファッションのサイクルほど早くはありませんが、ジュエリーにもゆるやかなトレンドの流れがあり、大ぶりのアルファベットのリングやブレスレットが今あらためて新鮮に映ります。セッションで2019年春夏から新規で扱う「ザ レタリング」は、ドイツ出身のフィリップ・エバリー(Phillip Eberle)が13年に立ち上げたブランド。これまで「ブシュロン(BOUCHERON)」「マルタン マルジェラ(MARTIN MARGIELA)」「ヴェトモン(VETEMENTS)」でキャリアを積んだ人物です。ドイツのアトリエで職人によって手作業で作られるジュエリーは、スターリングシルバーを使用した硬派でモードな印象です。
YOONによる「ディオール」のイニシャル・リングや「ザ レタリング」のアルファベット・リングは、普段見かける華奢でさりげないイニシャル・ジュエリーとは異なり、だいぶ大ぶりでそのクールなフォームが存在感を放っています。そしてユニセックスで使用できそうなデザインが特徴。“レタリング・ジュエリーは”男女を問わずこれから活躍しそうなジュエリーです。