ヘアスタイリストのオリベ・カナレス(Oribe Canales)が12月16日、死去した。62歳だった。「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」によると、彼は癌治療の後に腎不全と肝不全を患い、ニューヨーク・マンハッタンにある病院で亡くなったという。カナレスはジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)やナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)をはじめとする数多くのセレブリティーのヘアスタイルを担当した他、ファッション・ウイークでは「シャネル(CHANEL)」などのビッグメゾンのバックステージでも活躍していた。
また、2008年にはスイスの科学者と共同開発で自身のヘアプロダクトブランド「オリベ ヘア ケア(ORIBE HAIR CARE)」を立ち上げた。ドライシャンプーとヘアスプレーの効果を一つにした「ドライ テクスチャライジング スプレー」など、ユニークな製品を多く生み出している。17年12月には、花王USAが同ブランドをラグジュアリー ブランド パートナーズ(LUXURY BRAND PARTNERS)から買収した。買収額は公表していないが、業界筋によると花王は4億〜4億3000万ドル(約448億〜481億円)を支払ったという。また、オリベヘアケアの年商は8500万〜1億ドル(約95億〜112億円)とされている。
SNSでは、カナレスの死を悲しむ多くの声が集まっている。メイクアップアーティストのメアリー・グリーンウェル(Mary Greenwell)はインスタグラムで彼を「業界で最も影響力のあるヘアスタイリストの一人」と称賛し、1990年代に撮られた写真に「これは90年代に一緒に撮った写真よ。彼は常に誰かと一緒に腕を組んで仲良くしたり、現場で踊ったり、陽気な人だった。ファッションとビューティ業界は素晴らしい心の持ち主だったオリベの死を悼む」とのキャプションを添えた。