セレクトショップのイザ(IZA)は20日、チャリティーイベント「イザ ピンク クリスマス2018(IZA PINK CHRISTMAS2018)」をリッツカールトン大阪で開催した。乳がんの啓蒙活動、ピンクリボンからスタートした同イベントは、年々その規模を拡大し、12回目となる今年はチャリティーの対象を、動物愛護や妊産婦・女性の命を守る活動にも広げている。“サステイナビリティー”をテーマに、それぞれの活動をけん引する女性たちが次々と壇上に上がり熱いトークを繰り広げた。
福士リナなどトップモデルが歩くファッションショーでは、「ヌメロ ヴェントゥーノ(N21)」「セルフ ポートレート(SELF PORTRAIT)」「コート(CO|TE)」「アーデム(ERDEM)」「バルマン(BALMAIN)」「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「スリーワン フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」などイザが扱うブランドの新作を披露した。フィナーレを飾ったのは冨永愛と杉本彩。冨永は世界の妊産婦と女性の命と健康を守る活動を行う公益財団法人ジョイセフの親善大使であり、杉本は動物環境・福祉協会Evaの代表を務める。
ステージはさらに、ゆりやんレトリィバァのお笑い、ドラゴン・アッシュ(Dragon Ash)のアツシのダンスパフォーマンス、“能楽界のプリンス”大槻裕一による「高砂」など盛りだくさんの内容で、トリには夏木マリがジャズライブでドレスアップした来場者を沸かせた。
また、同イベントはここ数年、パートナーとなるメディアを迎えており、今年はハースト婦人画報社の「ヴァンサンカン(25ans)」が参加。柳川啓子・編集長代理と同誌の“ネクストミューズ”エレナアレジ後藤、DJシャーリー富岡がトークイベントを行い、エレナの母である後藤久美子から受け継ぐファッションなどについて語った。
イベントの主旨に賛同してステージにあがり手助けをする著名人も多く、俳優の渡辺裕之・原日出子夫妻やマイケル富岡なども駆けつけた。
同イベントの原点であるピンクリボンについては、乳がんを経験した女性たちがモデルを務めるファッションショーを昨年から披露している。今年は大阪文化服装学院とのコラボレーションで、11人のモデルが着用する服を学生たちが制作・スタイリング。モデルと学生は数カ月に渡ってコミュニケーションを重ねてきた。学生の若くクリエイティブな視点と、葛藤を抱えながらも包容力で学生たちをリードしたモデルの心意気が化学反応を起こし、観る者を引きつける力強いステージとなった。乳房の全摘出手術を経験しているモデルの一人は「キラキラしたランウェイを歩き、笑顔でいられる。この姿が誰かの希望になれば嬉しい」とコメントしている。
チケットやチャリティークジの販売などで集まった売り上げは189万1000円。日本対がん協会「乳がんをなくすほほえみ基金」、動物環境・福祉協会Eva、ジョイセフへ寄付された。