男性モデル5人が写真家のブルース・ウェーバー(Bruce Weber)から受けたセクハラ行為が人身取引被害者保護法に抵触するとして、12月21日にニューヨーク州南部地区連邦裁判所に提訴した。
原告が提出した訴状によるとモデルらは仕事の後でオーディションやテスト撮影などに招かれ、1対1の撮影の際に““ディレクション”と称した不適切な接触を受けたという。そのため5人は性的人身売買や性的虐待の被害を受けたと主張し、ウェーバーを「業界に希望を抱くメンズモデルを誘惑し業界で不当に力をふるう連続性犯罪者」と糾弾した。
これに対してウェーバー本人とウェーバーの所属事務所リトル・ベア・インク(LITTLE BEAR INC.)からはコメントを得られなかった。ウェーバーの代理人のジェーン・ワイントラーブ(Jayne Weintraub)弁護士は、「ウェーバーに対する今回の訴えは非常に悪質だ。ウェーバーは誘惑したり、誰かに何かを強制したりしたことは一度もなく、モデルに不適切に接触したこともない。この訴訟は相手方弁護士の売名行為でしかない。われわれはいかなる不当な訴えにも言葉だけでなく証拠をもって勝訴できると確信している」とコメントを発表した。
本件の事情に詳しい人物によると、ウェーバー側は反訴の準備中だという。
ウェーバーは性器をこするよう強要したなどのセクハラを行ったとして訴えられ、男性モデルのジェイソン・ボイス(Jason Boyce)とも200万ドル(約2200万円)の損害賠償を巡って2017年11月から係争中だ。