現在、若い世代を中心にヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)の人気が再燃している。その理由の1つとして挙げられるのが、数多くの派生ブランドやラインの展開による間口の拡大だ。2011年以降、若年層をターゲットとした「グラウンド ワイ(GROUND Y) 」やウェブ限定の「サイト(S’YTE)」など、多くの業態をスタートさせてきた。さらに、「ワイズ(Y’S)」は2012年からデザイナーの山本耀司を監修の立場に据え、30代を中心としたデザインチームでブランドの若返りを計画。一部のラインはデザイナー名を冠し、各々の個性を生かしたコレクションでアイテムのバリエーションを拡充している。
また、パリ・コレクションで発表している基幹ブランド「ヨウジヤマモト」もラインを拡大。エストニア出身のデザイナーが手掛けるニットが主力の「ラグネ キカス フォー ヨウジヤマモト(RAGNE KIKAS FOR YOHJI YAMAMOTO)」や、プリント柄を主軸とした「ブラック スキャンダル ヨウジヤマモト(BLACK SCANDAL YOHJI YAMAMOTO)」などをスタートすることでターゲット層の幅を広げている。本記事では、20の主要ブランド・ラインをピックアップ。服から小物、ライセンスまでヨウジヤマモト社の好調を支える多種多様なブランドを最新ルックと共に紹介する。
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1981年にスタートしたウィメンズのコレクションライン。通称“ファム”
「ヨウジヤマモト」
1984年にスタートしたメンズのコレクションライン。過去の作品を再生産し、販売する“レプリカ”シリーズなどもそろえる
「ヨウジヤマモト プール オム」
2018年春夏シーズンからスタート。メンズ・ウィメンズ共に、山本耀司直筆のメッセージやアートモチーフをちりばめたオリジナルのプリント柄を中心としたアイテムをそろえる
「ブラックスキャンダル ヨウジヤマモト」
シンプル、ユニセックス、スポーティーをキーワードに、2016-17年秋冬コレクションにスタートしたリアルクローズライン。ライン名の“B”にはブラック、ビッグシルエット、B面などの意味を込めている
「B ヨウジヤマモト」
1995年にスタート。「ヨウジヤマモト」の世界観を日常着で表現したブランド
「ヨウジヤマモト プリュス ノアール 」
ヨウジヤマモト社のブランドを複数そろえるセレクト業態として2014年にスタート。ユニセックスブランドとしても展開しており、若年層に人気
「グラウンド ワイ」
2016年にスタートした、エストニア出身のデザイナー、ラグネキカスが手掛けるニット&カットソーライン。2014年にスタートした「プライ バイ ラグネ キカス」からよりクリエイティビティーを追求したライン
「ラグネ キカス フォー ヨウジヤマモト」
ヨウジヤマモトのオンライン限定ブランド。ブランド名は、フランス語の“et Y’s(「ワイズ」と共にの意)”を逆さにしている。ヨウジヤマモト社のブランドの中でも比較的安価。なお、2018年2月に公式ECサイト「ザ ショップ ヨウジヤマモト」をローンチした
「サイト 」
1972年に“男性の服を女性が着る”をコンセプトにスタート。山本耀司の原点ともいえる
「ワイズ 」
2013年にスタート。「ワイズ」のDNAを残しつつも今の気分をデザインに取り入れたライン
「ワイズ ピンク」
2013年にスタートした、ドレスライン。日常着のリアリティーをプラスしている
「ミチコ バイ ワイズ」
2013年にスタートした、シューズ、バッグを中心としたアクセサリーライン。ルックのシューズが同ラインのもの
「カヨ ナカムラ バイ ワイズ」
デザインとシルエットが特徴の、ニットをメーンとしたライン。2013年にスタート
「リスマット バイ ワイズ」
2009-10年秋冬コレクションで終了した、「ワイズ フォーメン」以来の「ワイズ」のメンズ・ジェンダーレスライン。18年にスタート。「バングオン」は番号が由来で、アイテムごとに番号が付けられている
「ワイズ バングオン!」
自由で気取らないスケーターファッションからインスピレーションを受けた「ワイズ」のカジュアルライン。Tシャツやポロシャツ、パーカー、パンツなどをそろえる。ブランド名は“Y’s PIG”を逆さ読みにしたもの
「ジプシー」
2014年にスタートした、ラグジュアリー・アクセサリーライン。バッグやスカーフなどをそろえる。ブランド名は英語で「不協和音」を意味し、山本耀司のデザイン哲学である“未完成”や“アシンメトリー”の美学をデザインに反映している
「ディスコード ヨウジヤマモト」
2013年にスタート。ゴシックの要素を取り入れたシルバーアクセやTシャツをそろえる
「ゴシック ヨウジヤマモト」
2002年から、「アディダス」との協業で展開。現在はパリ・メンズ・コレクションでランウエイショーを行っている PHOTO BY KIM WESTON ARNOLD
「ワイスリー」
2013年にスタートした香水のライン。調香師はジボダン社のオリビエ・ボルジェ
「ヨウジヤマモト パフューム」
2014年にスタートしたアイウエアのライセンスブランド。青山本店ならびに眼鏡専門店で販売。ライセンシーは村井
「ヨウジヤマモト アイウエア」