ファッション

ロンドンメンズトレンドVol.2 半魚人まで巻き込むアヴァンギャルドなダイバーシティー

 2019-20年秋冬のコレクションから、トレンドになりそうなキーワードと、そんなムードが芽生えた時代背景、デザイナーの深層心理などを考える。初回から3回は、コレクション・サーキットの先陣を切ったロンドンメンズから、若手デザイナーの思いにフォーカスした。

伝統的と思いきやダイバーシティーな街、ロンドン

 もはやトレンドという言葉では語れないダイバーシティー(多様性)やインクルーシブ(包括性)の概念は、2019-20年秋冬のロンドンメンズでも健在だ。街に住む人の約半数が外国人と言われるロンドン。紳士(Gentleman)・淑女(Lady)の街というイメージが強いが、地下鉄はジェンダーを特定する「Ladies and Gentlemen」というあいさつを撤廃するほど、ダイバーシティーの意識が高い。頭脳派のアヴァンギャルドが台頭するロンドンメンズにおけるダイバーシティーの表現は、人種や年齢、性別、体型、思想などの次元を超越している。

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