2017年に自身の名を冠した「ヘロン・プレストン(HERON PRESTON)」を立ち上げる前から、ナイキ(NIKE)のグローバルデジタルプロデューサーやカニエ・ウェスト(Kanye West)のクリエイティブ・コンサルタントを務め、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)と共にアート&DJ集団ビーントリル(BEEN TRILL)を結成するなど、ヘロン・プレストンはストリートシーンでは知る人ぞ知る人物として活躍してきた。そんな彼がこのほど、「カーハートWIP(CARHARTT WIP)」とのコラボコレクションを発売した。裏方として手腕を発揮してきた彼らしく、着想源としたのはアートハンドラーと呼ばれる美術作品の搬送業者たち。コラボコレクションの発売に合わせて来日したヘロンに話を聞いた。
WWD:コラボに至った「カーハート」との関係は?
ヘロン:2004年にニューヨークに引っ越してから、ずっと大好きなブランドなんだ。「カーハート」は、スケートやヒップホップなどのストリートカルチャーに浸透している数少ないブランドの1つ。憧れのブランドで、1人のファンなんだ。だからオファーが来たときは素直にうれしかったし、「ヘロン・プレストン」はワークウエアもコンセプトの1つにしているからコラボはスムーズに進んだよ。
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「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
「カーハートWIP」とのコラボコレクション。価格帯は3万3000〜10万2000円
WWD:コレクションのテーマは?
ヘロン:“ラグジュアリーウエアとワークウエアの交差点”をイメージし、アートハンドラーや彼らの職場みたいな世界観を題材にしたんだ。彼らは日陰の存在で無骨なワークウエアを着ているけど、運んでいるのはとても価値あるものだし、彼らがいなければアートの世界は成り立たない。そこにハイ&ローの交差点を感じた。ワークウエアの王様である「カーハート」に、スワロフスキー(SWAROVSKI)のクリスタルをあしらうことで表現しているよ。ビジュアルに写っている人たちは皆、アートハンドラーをはじめ実際に美術館などで働く人たちで、実際に作業している最中に撮影した。「アートハンドラー」(@arthandlermag)というインスタグラムのアカウントに出てくる人たちをキャスティングしたんだ。
WWD:今回のコラボからも「ヘロン・プレストン」同様のDIY的要素を感じるが、アイデアはどこから?
ヘロン:実際に手を動かして学ぶことが原点だね。手を動かすっていうのは、見るだけではわからない過程を学ぶこと。今こうやって成功しているのも、手を動かして学んできたからこそなんだ。
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アーティストデュオのチェン・チェン(左)とカイ・ウィリアムス
「サステイナビリティーや環境保護を訴えるため」と開催したワークショップの様子。参加者はそれぞれ廃材を持参し、カッターナイフやコースターなどの雑貨を製作した
アーティストデュオのチェン・チェン(左)とカイ・ウィリアムス
「サステイナビリティーや環境保護を訴えるため」と開催したワークショップの様子。参加者はそれぞれ廃材を持参し、カッターナイフやコースターなどの雑貨を製作した
アーティストデュオのチェン・チェン(左)とカイ・ウィリアムス
WWD:発売にあたり、ニューヨークのアーティストデュオ、チェン・チェン(Chen Chen)&カイ・ウィリアムス(Kai Williams)を招き、廃材を使ってオブジェクトを作るワークショップを開いたが。
ヘロン:2年前くらいに彼らをインスタで発見しフォローしたんだけど、廃材を再利用して生み出すアートがすごくクールでね、いつかコラボしたいとずっと思っていたんだ。「カーハート」とのコラボが決まった時に、サステイナビリティーと絡めたいと思っていたから声をかけたんだ。
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昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
昨年香港にオープンしたブランド初の旗艦店の様子 「ヘロン・プレストン」の公式インスタグラム(@heronpreston)から
WWD:ブランド初の旗艦店を昨年11月にオープンしたが、なぜ香港に?
ヘロン:ビジネス的にも重要な中国の玄関であり、アジアにおけるニューヨークのような街だからさ。あそこには全てが詰まっているんだ。
WWD:日本への出店は考えている?
ヘロン:もちろん!たくさんオープンしたいね(笑)。
WWD:DJでもあるが、音楽はデザインに深い影響を与えている?
ヘロン:カルチャーとして1番最初に興味を持ったのがスケートボードなんだけど、スケートボードのムービーには必ず音楽があった。それで音楽が与える影響がどれだけ大きいかを知ったんだ。今じゃ心臓のように音楽がないと生きていけないし、当然ファッションにも欠かせない要素だね。
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WWD:旧友ヴァージルは、あなたにとってどんな存在?
ヘロン:10年以上前から知ってるけど、ヴァージルは本当にいいやつなんだ。カニエとかと働いていると、やっぱり周りには……ここでは言えないような人たちがいるんだよね(笑)。でも彼は違った。その頃からビジョンも明確で、何がクールか不思議とわかるようだったね。
WWD:ヴァージルのように、メゾンで働く夢は?
ヘロン:「プラダ(PRADA)」だね。大好きなのはもちろん、「プラダ」にはどことなくワークウエア的なムードを感じるんだ。代表的な素材もナイロンだしね、一緒に働けたらうれしいよ。