花王の2018年12月期(国際会計基準)は、売上高が前期比1.2%増(為替変動の影響を除く増減率では実質1.3%増)の1兆5080億円となり、営業利益が同1.4%増の2077億円と6期連続の過去最高益となった。純利益は同4.5%増の1536億円だった。
事業部別では、コンシューマープロダクツ事業の売上高は同1.4%増(実質1.6%増)の1兆2329億円となり、その中の化粧品事業の売上高は同5.0%増の2796億円だった。同社は昨年5月に、グローバルでの販売拡大が見込める11ブランドに投資を集中。グローバル戦略ブランドである、百貨店で展開する「スック(SUQQU)」「RMK」、セルフ化粧品の「フリープラス(FREEPLUS)」「キュレル(CUREL)」、18年9月にリニューアルした「ソフィーナ IP(SOFINA IP)」が好調に推移し、売り上げに寄与した。海外では中国を中心に売り上げを大きく伸ばした。
スキンケア・ヘアケア事業の売上高は、同2.6%増(実質2.7%増)の3414億円。スキンケアは「ビオレ(BIORE)」がアジアで売り上げを伸ばしたものの米州は厳しかった。ヘアケアは国内では白髪ケアブランド「リライズ」が好調に推移したが、シャンプーやリンスはプレミアム市場への対応が遅れたことやマス市場の縮小が影響して前年を下回った。ヒューマンヘルスケア事業の売上高は同4.8%減(実質4.4%減)の2677億円、ファブリック&ホームケア事業の売上高は同2.5%増(実質2.6%増)の3441億円だった。
19年12月期は、売上高が前期比4.8%増の1兆5800億円、営業利益が同8.3%増の2250億円、純利益が同5.4%増の1620億円と増収増益を見込む。