ウェブサイト上の“ユーザー体験”に関するデータを収集して解析するSaaS型(クラウド)サービス会社のコンテンツスクエア(CONTENTSQUARE)が、シリーズCで6000万ドル(約65億円)の資金調達に成功した。同社は2016年から累計で1億2000万ドル(約130億円)を調達しており、本ラウンドは仏投資会社のユーラゼオ(EURAZEO)が主導した。
コンテンツスクエアは、何十億ものクリックやマウスの動きなど、インターネット上でのユーザーの行動を追跡および分析するツールなどを開発している。これにより、エンゲージメントやコンバージョン率を最大化し、運営コストの削減や収益性の改善を可能にするという。こうした同社のサービスは、ウォルマート(WALMART)やLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、ティファニー(TIFFANY & CO.)、BNPパリバ(BNP PARIBAS)、日産自動車など多数の大手企業に採用されている。今回調達した資金は、主に人工知能(AI)や予測分析の研究開発に使用される。
ジョナサン・チェルキー(Jonathan Cherki)=コンテンツスクエア創業者兼最高経営責任者は、「ECが隆盛している消費環境の中、企業はオンラインでのユーザー体験を向上させることの重要性をよく理解している。現在、トラフィック(インターネット上の通信流量)はモバイルが主流になりつつあるが、コンバージョン率は未だに低い。そのため、デジタル上でのあらゆるタッチポイントからデータを抽出することが非常に重要だ」と語った。