リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS以下、リーバイス)の2018年11月期決算は、売上高が前期比13.6%増の55億7500万ドル(約6076億円)、純利益は同横ばいの2億8500万ドル(約310億円)だった。純利益については、米国の税制改革に関連して1億4300万ドル(約155億円)の特別損失を計上した影響が出た。
地域別の売上高では、ヨーロッパが同25.4%増の16億4600万ドル(約1794億円)と大幅な伸びとなった他、南北アメリカが同9.6%増の30億4300万ドル(約3316億円)、アジアが同8.4%増の8億8700万ドル(約966億円)といずれも好調だった。部門別では、事業のおよそ3分の1を占めるウィメンズの売り上げが同28%増の16億ドル(約1744億円)となったことに加え、トップスラインが同37%増の10億ドル(約1090億円)以上となった。なお、第4四半期の売上高は前年同期比8.5%増の15億9200万ドル(約1735億円)だったが、前述の特別損失の影響の他、EC事業への投資や広告費の増加によって純利益は同16.3%減となっている。
チップ・バーグ(Chip Bergh)社長兼最高経営責任者は、「製品の多様化やEC事業の強化、そして世界中の消費者との“つながり”を深めるという戦略が奏功し、売り上げと総利益の両方を伸ばすことができた。シグネチャーラインとウィメンズが好調だったため、18年に卸売先が300以上減ったにもかかわらず、米国の卸売事業は前期比7%増となった。今後も卸売は厳しい状況だと思うが、引き続き当社の強みを生かして収益性を高めていきたい。地域別では、アジア事業の強化に注力する。中国はグローバルなアパレル市場のおよそ20%を占めているが、当社の売り上げの5%に満たない。長期的に大きなビジネスチャンスがあると見ている」と語った。なお、リーバイスは18年11月、新規株式公開(IPO)を実施するのではないかとのウワサが流れていた。