ファンケルは、介護や長期療養が必要な病気を抱える正社員に向け、本人の希望する時間や日数で勤務できる新しい雇用区分の“アソシエイト正社員”を新設する。雇用区分変更後、状況が変わりまた所定労働時間通りに働くことができるようになった場合は元に戻すこともできる。4月1日からの適用となる。
今回の新雇用区分は高齢化社会によって増える要介護者と、それをサポートする働き盛り世代の介護負担に対応するもの。育児介護休業法でも介護による時短勤務や休暇、休業は認められているが、対象期間や条件が限られているため、期間が過ぎると辞めざるを得ない介護離職が問題になっている。
“アソシエイト正社員”は期間を設けず、週に20時間を下限労働時間とすることで、時短勤務や短日数など状況に合わせた働き方が可能になる。給与は一般正社員よりは下がるが、退職金などの制度は変わらない。ファンケルグループ内で人事制度が共通しているファンケル、アテニア、ファンケル美健、ニコスタービューテックの4社に適用する。
同取り組みは2018年6月に同社が策定した従業員の柔軟な働き方を推進し、多様な人材を活かす“サステナブル宣言”に基づくもので、これまでにも再雇用の年齢制限撤廃や派遣社員の正社員雇用など、さまざまな働き方改革に取り組んでいる。