米国のミレニアル世代のうち14%がアフリカ系アメリカ人で、その26%をミレニアル世代が占めている。米国のカルチャーに大きな影響力があり、今後さらに大きな購買力を持つだろう彼らの消費パターンについて、米マーケティング調査会社バイアント(VIANT)がレポートを発表した。
同社によれば、アフリカ系アメリカ人全体の消費額は2020年に1兆4000億ドル(約152兆円)に達する見込みで、これは1990年と比較して275%増という大幅な成長率だ。その4分の1強がミレニアル世代であることを考えると、彼らの動向には注目しておくべきだろう。最も好まれている小売りはアマゾン(AMAZON)で、その訪問頻度はターゲット(TARGET)とJ.Cペニー(J.C. PENNY)、コールズ(KOHL'S)を合わせた回数と同じぐらいだという。好きなテレビチャンネルとしては、アフリカ系アメリカ人を対象としたエンタメを放送する「BET」や音楽専門チャンネルの「MTV」、スポーツ専門局の「ESPN」があげられた。自動車では、57%がキャデラック(CADILLAC)、40%がリンカーン(LINCOLN)に乗りたいと答え、他の消費者と比べて高級車を好む傾向が見られた。
カラーコスメ業界の売上高は世界でおよそ480億3000万ドル(約5兆2352億円)にもなるが、同社によればアフリカ系アメリカ人のミレニアル世代は他の同世代と比べてこれらに多く出費する傾向が24%高く、「セフォラ(SEPHORA)」で一人当たり平均111.82ドル(約1万2188円)を3カ月で使用する。
また彼らはスマートフォンやタブレットの所有率が高く、インスタグラム(INSTAGRAM)やピンタレスト(PINTEREST)などのSNSに加えて、メッセージアプリや音楽ストリーミングサービスなどの使用率も高いため、さまざまなデバイスやプラットフォームをカバーするクロスマーケティングを行うことが重要だとレポートは結論づけている。