LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、サプライヤーと提携して気鋭のアーティストの支援と新たな職人技術を生み出すプロジェクト「LVMHメティエダール(LVMH METIER D'ARTS)」の第4弾に、フランスのビジュアルアーティストのサブリナ・ヴィタリ(Sabrina Vitali)を選出した。
ヴィタリはパリのエコール・デ・ボザール(パリ国立高等美術学校)を卒業後、砂糖やプレキシグラスなど多様な素材を使った作品を制作し、これまでパレ・ド・トーキョー(PALAIS DE TOKYO)やフランス・ベテューヌのラバンク・アートセンター(LABANQUE ART CENTER)で作品を展示した経験のあるアーティストだ。
トーマス・マイレンダー(Thomas Mailaender)やアマンディーヌ・グルセアガ(Amandine Guruceaga)そしてマリオン・ヴァーブーム(Marion Verboom)を起用した過去3回の同プロジェクトではレザーや繊維が主な素材だったが、今回ヴィタリは真鍮とスチールを扱う。彼女は半年の間、LVMHグループ傘下の複数メゾンに長年貴金属部品を提供してきた、イタリアのレナート・メネガッティ(RENATO MENEGATTI)で職人と共に生活しながら、ヴェネト州ヴィッラヴェルラに拠点を置く同社のさまざまな資源を活用することができる。この間に創作された作品はRVBブックス(RVB BOOKS)が出版する書籍の中で特集されるという。
「このプロジェクトの根幹をなすのはギャンブルだ。われわれがしていることはアーティストと職人の出会いを活性化すること、正確にはアーティストを職人のホームに招き入れている。その当然の結果として彼らはお互いをよく知り、理解し、刺激し合うだろう。そうして共に創作することで想像をはるかに超える何かを彼らは起こすことができると考えている」とジャン・バティスト・ヴォワザン(Jean Baptiste Voisin)=LVMHチーフ・ストラテジー・オフィサー兼LVMHメティエダール・プレジデントはコメントした。
大根田杏(Anzu Oneda):1992年東京生まれ。横浜国立大学在学中にスウェーデンへ1年交換留学、その後「WWD ジャパン」でインターンを経験し、ファッション系PR会社に入社。編集&PRコミュニケーションとして日本企業の海外PR戦略立案や編集・制作、海外ブランドの日本進出サポート、メディア事業の立ち上げ・取材・執筆などを担当。現在はフリーランスでファッション・ビューティ・ライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を行う。