日本のネット通販最大手の楽天は、中国第2位のECサイト「JDドットコム(JD.com)」を運営する京東集団と、完全無人配送サービスの確立に向けて提携すると発表した。楽天は2015年から 自社でもドローン開発に取り組んできたが、中国ですでに実用化の実績のある京東集団の最新鋭ドローンと地上配送ロボットを導入することで、無人配送の完成を急ぐ。楽天は早ければ年内にも、ドローンを使った山間部や遠隔地での定期便就航を目指す。安藤公二・楽天常務執行役員は「最終的な目標は人の頭の上を飛んでもいい安全な配送システムの確立。国交省とも密に連携しながら、できるだけ早く実現を目指したい」と語った。
京東集団は地上配送ロボットや最新鋭の無人物流倉庫を融合した“スマート物流”分野の世界トップ企業で、すでに8つの省でドローン配送を実用化している。無人配送事業などを行うX事業を率いる肖軍(しょう・じゅん)京東集団副総裁は、楽天と組むメリットを問われ「海外では異なる規制や文化があり、“スマート物流”を広げていくためには超えなければならない障壁だ。一緒にチャレンジすることでさらに進化させたい」という。