靴とアパレルの通販サイト「ロコンド(LOCONDO)」を運営するロコンドは3月1日、通販大手の千趣会傘下のモバコレを買収すると発表した。4億8800万円で全株式を取得し、完全子会社にする。株式取得予定日は3月29日。田中裕輔社長は「モバコレは20代の女性顧客を多く抱え、ほとんどがアパレル。ロコンドは30〜40代の女性とシューズに強く、完全な補完関係にある。ロコンドが内製化しているITと物流を、モバコレとも90日をメドに統合し、在庫シェアリングや即日配送などの当社独自のサービスをモバコレユーザーにも提供することで、短期での収益改善も見込める」と意気込む。
モバコレは2006年にDeNAと千趣会の合弁会社として誕生。その後、千趣会の子会社になっていた。17年12月期の業績は売上高が25億4900万円、営業利益が5600万円、純利益が3900万円、バランスシートは純資産が2億3600万円、総資産が8億3300万円で、この数年は黒字ではあったものの売上高と利益はやや伸び悩んでいた。ロコンドの傘下に入ることで、相互にユーザーと商品を送り込む。
ロコンドはシューズに強く、売上高の7割以上を占めてきたが、モバコレを合算することでアパレルやアクセサリーの比率を4割程度にまで引き上げる。モバコレのアクティブユーザーは約10万人で、ロコンドグループ全体で20%の増加になるという。
ロコンドは2020年度に流通総額300億円、営業利益30億円を掲げており、18年度から積極的にテレビCMなどを投下し、認知度とユーザーの拡大を進める一方、シューズ中堅の三鈴を買収するなど、積極的に事業を拡大していた。