米ニューヨーク市衛生局とニューヨーク市経済開発会社は、循環型経済を推進する英エレン・マッカーサー財団(ELLEN MACARTHUR FOUNDATION)の「循環型ファッションの実現(MAKE FASHION CIRCULAR)」プロジェクトと提携し、衣料品の廃棄量を削減するべく「#WearNext(また着よう)」キャンペーンを3月4日にスタートした(6月12日まで)。同プロジェクトには、「ギャップ(GAP)」「バナナ・リパブリック(BANANA REPUBLIC)」「ザラ(ZARA)」「H&M」「エイソス(ASOS)」など多くのアパレルブランドが協力している。
同衛生局が作成したオンラインマップには、回収スポットとなる市内の協力店などが1100カ所記されており、消費者がそこに不要な衣料品を持ち込む仕組み。同キャンペーンでは、古い衣料品の修理、再利用、転売、交換を促すため、ソーシャルメディアにハッシュタグ“#WearNext”をつけて衣服の写真やリサイクルに関する話題などを投稿するよう呼びかけている。また米メディアエージェンシーのアート・パートナー(ART PARTNER)が協力し、市内のバス停などに写真家のアンソニー・コティファス(Anthony Cotsifas)によるキャンペーン広告が掲示されている。
ニューヨーク市では、毎年およそ9万トンの衣料品が埋め立て地に廃棄される。全世界で見ると、衣料品の製造に使用された素材の73%が最終的に焼却処分されるか埋め立てられており、新しい衣料品を作る素材として再利用されるのは1%未満だという。